20**年**月**日。


彼女ができた。

唐突だが、彼女ができたのだ。恋愛経験が一切微塵もないこのわたしに。
お相手は、中学の時から仲が良い、沙耶。告白されたのはちょうど一週間前で、泣きながらわたしに想いをぶつけてきた沙耶に、不覚にもきゅんってしてしまいまして、この子はわたしが守らなきゃみたいな意識になって、現在に至ります。よかった、沙耶の前で男子かっこいい!なんて言わなくて。まあ、想ってもないことは言わないけれども。
沙耶は可愛い。はっきり言って、三日に一日は告白されてるだろう。もちろん、異性に。なのに一度も良い返事をださないのを、付き合う前は不思議がっていたが、佳織のことが好きだからだよって照れくさそうにはにかむ沙耶によって解決した。そのときの沙耶が可愛くて食べてしまいたいと思って、かぷりと首筋に噛みついてみた。跡が二日三日消えなかったっけ。
付き合ってからの一週間が、早い。もう一週間経っている。付き合う前から一緒にいるから、これからもずっと一緒にいるなら、わたしたちはいつか同化してしまって、まさに一心同体状態になって、幸せに生きることができるだろう。やだ、わたしってこんなに沙耶が好きだったんだ。自覚した今、すごく恥ずかしい。これ以上日記を続けるなんてできないわ。幸せな一週間、ずっと日記を書かずに沙耶と一緒にいたからって、こんな変態じみた日記をみて、後悔する日がいつか、絶対来る。…沙耶と一緒にみたら、笑い話になるかな?それとm


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