「寒いと人肌恋しいですねぇ。」
「そうですね。」
「僕に人肌のぬくもり、分けてくれませんか。」
「固辞します。」
「つれないなぁ。」
「……。」
「……。」
「今日クリスマスですよね?」
「そうですね。」
「なんで八戒さんは私の部屋にいらっしゃるんでしょう。」
「僕が押し掛けたからです。」
「こんなところで油売ってないで町に出てはいかがですか。八戒さん、見かけはいいからすぐ引っ掛かりますよ。」
「悟浄みたいな扱いしないでください。」
「さーせん。」
「僕は貴女と一緒に今宵のクリスマスを過ごしたいんですよ。」
「……私のクリスマスは26日からはじまるんです。」
「え?」
「聖なる日を祝うのに使われなかった可哀想な商品たちを五割引きで引き取って供養してあげるんですよ。私って優しい。」
「それはまた、心の広いことを言っているようにみえますが、せこいですね。」
「せこいクリスマスは嫌いですか。」
「貴女となら喜んで。」


八戒とスープの冷めない距離


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