ドラマCDネタ


ついに!このときがやって来た!

突然最遊記の世界に放り出されて三蔵一行に保護されてたときはどうなるかと思った。
漫画を読んでいて旅の厳しさ、辛さを知っていたから。
毎日イケメン4人の顔を見れるのは大歓迎だけど。

そんなつらい旅のなかでの唯一の楽しみは原作で書かれてるイベントしかない。


今日は運よく村にたどり着けたのはよかったが、あいにく宿が空いてなくてカラオケで一晩過ごすことになった。

これは、ドラマCDのシナリオだ!
やった!
三蔵の生歌が聞ける。

私は三蔵の声が好きで、キャラソンも大好き。
やっぱり、この世界にきたからにはご本人様が歌ってるのを一度は聞きたい。

「no name、なんか機嫌いいな。」
ヤバい、悟空が勘づいてる。
三蔵にまでバレると歌ってくれなくなりそうだから誤魔化さなきゃ!
「そーかな。あ、ここのカラオケ屋さんメニューが凄い充実してる!」
「ほんとだ、全部頼もうぜ!」
悟空の関心がメニューに向いたみたい。
単純でよかった。

さて、私は三蔵にそれとなくお酒を勧める任務がある!
たしか、酔った三蔵はマイクを離さなかったんじゃなかったっけ。

「ここ、この地域でしか飲めない地酒があるみたい。」
「地酒ですか、いいですね。」
ここのはどれくらいの度数かな、と八戒が呟く。
八戒が地酒に興味を示している!
よし、これでみんな飲む流れになった。

しばらくして頼んだご飯とお酒が来て、みんながっついてる。
ここで、あからさまに三蔵にお酒を勧めにいくと警戒されそうだな…。
三蔵から飲むようにするには…環境を整えるか。
「すみませーん、枝豆と冷奴、たこわさお願いします。あと、たこわさにはマヨネーズをたっぷりかけてください。」
これでよし、と。

「ここの地酒は美味しいですね。」
「バカ舌の三蔵サマにはこの地酒の美味しさ、分かんないかもなー。だってバカ舌だから。」
あっ、悟浄が三蔵に絡んでる。
この流れで飲み比べになったら歌うどころか酔いつぶされる。
それだけは避けなきゃ。
私はさっと三蔵と悟浄の間に割り込んで、火種を消す。
そのまま私は悟浄の相手をして、三蔵の方を窺う。
今は悟空と話してるようだ。

「なー三蔵。三蔵はカラオケやったことある?俺初めてきた!」
「三蔵歌へたそー、読経するときみたいに歌ったりして。」
「おい八戒、そこのマイクとれ。」
悟浄のちゃちゃのおかげで三蔵がとうとうマイクを手に取った!悟浄ナイス!

早速私は三蔵のキャラソンをどんどん入れていく。
悟浄のキャラソンも好きだけど、三蔵の方を聞いときたい。
だって悟浄はおだてれば歌ってくれそうだし。

こうして、私の任務は無事完了したのだった。
うん、耳が幸せだった。


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