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　俺が名前を呼ぶとひまは辛そうな顔をしてからいつも通りを装って、何しんのすけと言うのだ。


「どうしてだと思う？ ネネちゃん」
「……しんちゃん、ほんとに気づいてないの？」

曖昧に苦笑する。
わかると認めるは違う。
わざわざ人に尋ねるのは否定をしてほしいから。

「ナンパ男が女の気持ちわかんなくてどうするのよ」

腕を組んで偉そうにしているネネちゃんの隣にはマサオ君が同じく苦笑い。

「しんちゃんは、わかってるよ」
「うるさいぞマサオ君」
「……だってしんちゃんもひまわりちゃんのこと、」
「うるさいぞ！」

おにぎり頭のくせに、痛いところばっかついてくる。
否定が欲しい。
人に分かってしまうような愛などをひまに向けてはいけないのだ。

「ひまは、幸せにならなくちゃいけないんだぞ…」
「しんちゃん……」

誰かが、そんなの悲しいと呟く。
その言葉があまりにも陳腐で儚くて涙が出そうになった。


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どうしても報われないorz