※観覧注意・性的表現有り※



 風呂に入り終わって出たと同時に見た光景は異様だった。

「ふわあー、ぷあぷあらー。」

呂律の回っていないプーチンと食い荒らされたチョコ。
アルコールとチョコを一緒にでも食べたのか。
プーチンの頬は蒸気していて赤く、口元はへらへらと笑っている。
けれど俺の顔を見た途端、黙り込み不機嫌な態度を表す。

「…なんれすか、キレレンコひゃん。」

じっと半ば睨み付けるような目でプーチンはこちらを見る。
近寄ればアルコール臭く、現況は手元のチョコだとわかった。
ウィスキーボンボン。
プーチンの酒の弱さは靴を買ったあそこでわかっている。
ふとプーチンが腰回りに抱きついてきた。
あまりにも突然だったのとさっきまで怒っていたから、まさかこんな大胆なことをやられると思っていなくて数秒固まる。
頭の冷静な部分が、強い力だけれど俺の力なら簡単に離せるだろうと考えていた。

「ねーキレレンコひゃん、しましぇんか。えっち。」

何を言っているのか、わかっているんだろうか。
またもや突拍子のないことを言われ、眉間にシワが寄る。

「プーチン、」

「監獄内で僕のこと抱いたじゃらいですか。この間は断っちゃいまひたけど…。キレレンコひゃんと一つになりたい」

潤んだ瞳で見上げられて。
こんなのプーチンの本心とは違う、と思いながらも小さく吐息をはく口にキスを落とした。



胸の尖りを強く吸うとプーチンの声はいっそう高くなる。
下の欲望は一度吐き出されていて、シーツはぐちゃぐちゃだ。

「っあ、…ぁあ……いっ…!」

穴に指を少し入れればプーチンの顔が歪む。
異物に耐えるように首に回された手が震えつつも力を入れていた。

「キレっ、ぇ、コさ…っあ!…あ…っ!」

解すように指を動かす。
ある一点を突けば指が締め付けられた。
何度も繰り返すうちに柔らかくなったそこから指を抜く。

「…ふっ、ぁ…きえ、んっ」

舌を絡ませて、貪るようなキスをした。
自身を蕾に押しあて、ぐいと挿入する。
本来、異物を入れるようなことをしないそこは拒んでいた。
それでもなんとか全部収める。
唇を離して、プーチンの顔を見れば、嫌な感情が渦を巻く。
させたくないと思った表情、泣き顔。

「どうした」

ぼろぼろと落ちる涙をどうする術もなく、じっと見続ける。

「チョコ…っい、らない…って、……僕…作っ…たの…、食べてほ、し……なのに、っキレレンコひゃんがー!」

最後は駄々をこねた子供が人のせいにしているような言い方だった。
嗚咽まじりの喋りに意味がよくわからないが、プーチンが作ったチョコを食べて欲しいらしい。
幼い泣き方をするプーチンの目もとを親指で拭う。

「食べるから、泣くのやめろ。」

そう言えば、プーチンはきょとんとして。
ふにゃりと効果音がつきそうな柔らかい笑みを浮かべた。
途端に胸が弾ける。
強引に甘いキスをした。

「そんな顔するなよ他の男の前で」
「っえ……?っ…あ、」

うっかり出てしまった言葉に自分でも驚く。
プーチンは聞いていなかったようで、快感に酔いしれながらも不思議そうな顔をした。
だけど何も言わずに腰を一様に動かす。
なるべくプーチンの感度が高い場所を突くと声も高くなった。

「…キレ、んっ…も、だめ…イっちゃ…ああ!」

ぎゅっと内壁がいっそう俺自身を締め、プーチンは欲を吐き出す。
それと一緒に俺も中に全てをぶちまけた。





音を立てないように片付けて部屋を出た。
キッチンに行って、冷蔵庫を開ける。

「…これか」

でかいチョコケーキ、どうせならニンジンケーキがよかった。
素手でそれを掴み、切りもしないで一口食べる。
甘い、けれど甘すぎるわけではない。
美味しいと思えた、と思う。
全て食べ終えてから、自分の部屋に戻った。
ベッドで疲れた顔をしたプーチンがぐっすりと眠っている。
隣に寄り添うように寝て、額にキスを落とした。

「うまかった」

聞こえてないだろうけど呟いて、目を閉じた。




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若気の至りみたいなものなので自重ができてないというかなんというか





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