にゃ


※ネコゾンビ(青年)×主人公(脳内では大学生)




 ガチャリと鉄で出来た重い扉を開ける。
いつもとかわりない殺風景な部屋、痛々しいつぎはぎだらけのネコゾンビに胸がずくりと痛む。

「…お腹……減った…にゃ…」

ネコゾンビが苦しそうに言う。
慌てて持ち物を覗くけど食べ物は一つも無かった。

「ちょっと待ってて、今取りに…っえ、」

手首を捕まれて、ぐいっと引っ張られて体制が崩れた。
尻餅をついたようにネコゾンビの腕におさまる。
見上げれば、餓えた獣のような瞳と目が合った。
この間も食べ物を持ってなくて、食べてはいけない物を無理矢理取られてしまったのだ。
やばい殺されると思った直後には、何故か唇を奪われていた。

「ん、ふぅ…っ」

舌を絡めとられ、思わず声が漏れる。
ネコゾンビの冷たい手が、指が体をまさぐっていた。
ヤバいと思い、暴れる。
けれど通じずに組み敷かれてしまった。

「っあ、ね…ネコゾ、ンビ…! やめっ」

バコッと鈍い音がした。
手には確かに殴ったような感触。
おそるおそる瞑っていた目を開ければネコゾンビが倒れていて。

「ねっネコゾンビ!」

慌てて、介抱に向かった。

気を失ってから数時間もしないうちにネコゾンビは上半身だけを起こした。
それから眉をひそめながら鳩尾を撫でる。
僕が殴ったところだ。

「ネコゾンビ、大丈夫? ごめんね…。」
「お腹、減った…にゃ…」

はっと気付き慌てて大量のチョコを差し出す。
それを見た瞬間、目が輝いて。
気づいたらチョコはほとんど食べられていた。
その光景を微笑ましく見ていると、ネコゾンビはこちらをちらりと見てきた。
食べてる途中なのに珍しい。

「さっきはごめんにゃ。」
「大丈夫だよ? 気にしないでっていうか覚えてないよね」

前の時の覚えてなかったしね、と苦笑すればネコゾンビの尻尾が心外だとでもいうように動く。

「ちゃんと覚えてるにゃ。キスしてごめんにゃ」

ぷいとそっぽをむいてネコゾンビはまたチョコを食べ始めた。
……それは反則だ。





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終わり方が適当すぎる




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