湯けむり大事件4


※下ネタがひどいです




 トイレの戸を開けた瞬間に聞こえた、馴染みのある声。

「っ…あ!…けい、ぶっ…!」
「バートンっ…」
「っあああ!」

何分かして一つの個室からチェルミー警部とバートンさんが出てきた。

「ナニを行っていたんですか?」

すかさずクラウスさんが聞けば、チェルミー警部は鼻で笑った。

「ナニに決まってるだろう。」
「こんなところでですか……。さすがですね。」

クラウスさんもにこりと笑って対応する。
よく話がわからなくて先生に聞こうとしたけれど、

「ルークは知らなくていいんだよ。」

やんわりと制止させられた。

それから肝心の僕のパンツについて尋ねる。
けれど返事は予想通り、持っていない。

「そもそも私は警察だぞ。」

少し気分を害したようにチェルミー警部はトイレを出て行った。
すると入れ替わりのように今度はドン・ポールがトイレに入ってきて、僕たちを見て顔を歪めた。

「憎きレイトンめ…。」

先生を見て、ドン・ポールは戦闘態勢だ。
だけど先生はそれを無視してドン・ポールに聞く。

「ルークのパンツを知らないかい?」
「パンツぅ? しかもガキの? アロマちゃんのならまだしも…。」

ロリコンめ!と叫ぼうとしたけれど、クラウスさんに遮られた。

「そんなの邪道だ! ショタこそ一番、オンリーワン!」

……意味が解らない。
それでもドン・ポールは膝をつき、項垂れた。

「そうだったのか…。」
「納得するところじゃありません!」

思わずツッコミを入れてしまった。
先生がぽん、とドン・ポールの肩を叩く。

「人生に一つや二つ、間違いはあるさ。……例えば、その髪とか…。」

ぼそりと先生が最後に呟いた言葉は僕にしか聞こえてなかったと思う。
けっきょく、ドン・ポールは犯人じゃなくて。

「誰が僕のを……。」

トイレにはやっぱり居ないんじゃないのか、と先生に伝えようとしたけれどまた誰かの言葉で遮られた。

「あれ? レイトンくんじゃないか。」

低くて少ししわがれた声の方を向くと、先生の恩師のシュレイダー博士だった。
ちょうど用をたしている最中で。
クラウスさんはぽつりと呟く。

「特大……。」

どこ見てるんですか、と言おうとしたけれどちらりと見てしまう。
そこには確かに特大の…、

「っああ!」

僕の叫び声に先生もクラウスさんも僕を見た。

「ぼ、ぼ、僕のパンツ!」

確かにそこに僕のパンツがあった。
オカズにされてるとか盗まれてるとかじゃなくて。

「なんでシュレイダー博士が履いてるんですか!」

どうにもサイズが合わないパンツの紐は肉に食い込んでる。

「え? あれ、どうりで小さいと思ったよ。」

小さいとかそういう前に履く前に気付いてください!
シュレイダー先生に堂々と言えるわけもなく心の中でツッコミをいれた。

「ナゾ解決だね。」

レイトン先生は知っていたような口ぶりで言う。

「先生、わかっていたんですか?」
「英国紳士としてはね。」

そう言って笑う先生に、怒る気もせず、もういいですと呟いた。





「けっきょく、僕ってそういうキャラだからって変態扱いされて、ひどいよね」
「ごめんなさいって言ってるでしょクラウスさん」
「今初めて聞いたよ!」






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オチなし
意味無し
誰得なのコレ




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