act.46




二人でモタモタしながら衣服を剥ぎ取っていく。
初めて見た先輩の半裸姿は……正直鼻血でも吹きそうなくらい綺麗だ。

「中村クンほっせぇ」
「んっ…ぁ、」

あんまり先輩の身体に見惚れすぎて、自分もシャツを全開にさせられていることを忘れてた。
先輩は恥ずかしさを好奇心で隠すように笑って、脇腹から胸までを撫でてきた。

「くすぐったい、です…」
「可愛い。舐めていい?」
「〜…っ、どうぞ…」

思っていたより積極的な先輩に身構えつつ視線を横に逸らしながら答えると、先輩は俺の胸をぺろりと舐めた。
反射的に身体を震わせて下を見れば、赤い舌がチラリと見える。

「んっ…」
「たってきた」
「い、言わないで下さいよ…」

恥ずかし過ぎて顔を手の甲で隠しながらくぐもった声を出す。
すぐに手はどかされて、代わりに甘い口付けが降ってきた。

「んっ…ぅ…んんっはぁ」

短く舌を絡め、唇が離される。
二人の間に透明な糸が引かれて、なまめかしくそれは光っていた。

それからまた先輩は俺の胸に顔を埋めて、舌で突起を執拗に攻めてくる。
先輩が上手いのか、自分が敏感すぎるのか、それとも相手が先輩だからなのかはわからないけれど、片方を指でくりくり弄られながら舌で舐めつつと両方攻められて、胸だけでイッてしまいそうなほど気持ちが良い。

「あっ…んも…ぅ…せんぱっ…」

先輩の後ろ頭に手を回し抱え込むようにしながら先輩を胸に押し付ける。
今まで腰を引いていたらしい先輩とさっきより密着する形になったからか、先輩の硬くなったモノが下着越しに俺の腹につん、と当たり、俺はあまりの興奮具合にそれだけでぶるる…と身体を震わせた。

「やっ……ば、すいません…!」
「ん?あ」

身体を離して何事かと下を見る先輩。
あまりの早漏っぷりに恥ずかし過ぎて顔を手で隠す。それでも性器はまだビクンビクンと震え、下着に盛大な染みを作っていた。

「すみません……おれ……」
「謝んなって」

半泣きで謝罪する俺の頬に、軽く先輩の唇が当たる。チュ、とリップ音をさせてすぐに離れた先をおそるおそる見上げれば、至極優しい表情の先輩と視線が合った。

「なんか……さ、」
「は、い?」
「男のカラダ見て興奮する日が来るなんて思わなかった、かも」

言いながら先輩はすりすりと俺のびちゃびちゃになったソコに触れてくる。達したばかりで敏感なその部分を愛しい人に触られて、思わずんっ…と甘い響きが漏れた。

「ほら、中村クンのそーゆーのにすげぇ煽られてるもん、俺」

カーッと顔が熱くなる。
ちらりと先輩の下半身に目をやると、変形し下着をぐっと押し上げている雄の象徴が窺える。
まだ萎えてないって、そりゃあ勃ったのに出してないんだからそれはそうなんだけど、俺のあんな姿を見てそれでもまだ萎えていないってことが素直に嬉しい。俺ってばよくよく考えたら早過ぎた……。

ゴクリと唾を飲んで、意を決して先輩を見上げる。

「あの……おれ、したいです。口でしても…いいですか?」


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