ナイトレイ&アルバート



※ナイトレイ×アルバート注意




「あなたは俺に意地悪だ」



カウンターを挟んで目の前に腰かける金髪が、ほんの少し不機嫌そうに言った。
こんな顔珍しい。

不愉快とか、嫌がるような顔はよく見る。ただしそれは自分限定。

こいつは人に、マイナスな表情を見せない。
いつもニコニコ、掴み所がない。

そんな奴に、嫌がる顔をさせるのが酷く楽しいなんて、歪んだことを思ったのがつい一月近く前。

つまりさっきのこいつの発言は、自覚して行っている行為を指摘されただけで、自分にとっては何を今更というような感じなのである。


相変わらずの不機嫌そうな顔。
やっぱりこっちの方が面白い。


そんなことを考えながら、無意識に顎を持ち上げた。
するとビクリと強ばる身体。

支配するのは完全に恐怖。


「……おい、それはないんじゃねぇの?」

「日頃の行動を思い返してから、もう一回言ってみなよ」


そう言われると確かに少し苛めすぎたかもしれない、なんて思う。
意地悪な発言も多かったし、若干セクハラまじりのことも…まぁ、したし。
この前、あまりにも美味そうに菓子を食っていたものだから、ふざけて口の中から奪ったりもした。


でも、あんまり反省はしていない。



顎にかけた手を移動して顎を撫でるように頬に触れた。男のわりに柔らかい頬。少し冷たい。


「じゃあどう接すりゃ満足なんだ?」

「普通に、みんなと同じように」


嫌そうに顎をひくが、逃がしてなんかやらない。

頬を撫でながら、ひいた顎を元にもどす。
やっぱり、この、嫌そうな顔がいい。


「普通…ね」

「そう、普通」


なかなか逃してくれない手に痺れをきらしたのか、重々しく手をあげ、手を押しどけようとする。
しかし、その手をしっかりと捕まえてやれば、身体がビクリと揺れた。


「無理だな」

「は?」


捕まえた手をべろりと舐める。
途端にやつの顔は赤くなった。


「お前には、この扱いが面白い」

「なにそれ、俺は面白くな…っ!」

「異論なし」


真っ赤になった顔で睨まれても怖くないことに、こいつは気づいているのだろうか。
きっと今触れればこの頬はひどく熱いのだろう。

あぁ、なんて面白い。
まだまだやめられそうにもない。





おしまい。


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あとがき

ナイトレイが変た(ry
ナイアルのナイトレイはドSです。暴力はしないけど、これはまだまだ序の口。笑
このペアにたくさん票がはいったのは、多分、あの絵が原因ですね…うーん、なんだか申し訳ないです…
でも、やっぱりかくの楽しいです!多分、アルの嫌がる顔が好きなのは私です。←
投票ありがとうございました!


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