銀魂 0927
ドンドンドンドン!
『すーみーまーせーん、店長いますかー』
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
あーもう眠いんだよなー。少々ノックが荒いけどまあいいや。万事屋ねぇ…探す宛も無いから頼ってみようとか思ったんだけど大丈夫なのかね?まあ探すのは人だし、アイツ目立つし見つかるとは思うんだけど。……にしても遅い、ここの店長は何をやってんだ。客待たせるなんてどんな神経してるんだよ本当。
扉の奥から足音が。やっとか…あともうちょっと遅かったら寝てたなぁ、出てきたら文句でも言ってやろうか。ガラガラと音をたて扉が開く、どんなふざけた顔してんのか拝んでやらぁ。……ってあれ?
「はいはーい、お待たせしました…………へ?」
『銀時、だと……?』
なんて偶然、まさか探していた人物が従業員だなんて。奇跡、これを奇跡というのか、なんて別に思ってないけど。ああよかったこれで無駄金使わなくてすんだ。でも店長には一言あるんだよな。
『銀時、店長って誰?一発なぐ……ちょっと言いたいことがある』
「え、久々の再会で最初の言葉がこれ?しかも殴る気だよね?店長絶対殴られるよね!?」
『…………殴らないよ』
「その意味深な間は何ィィ!」
「銀さん何やってるんですか!」
奥から現れたのは眼鏡をかけた少年。この子も多分従業員だろう。よし、店長がいるか聞こう。グーで殴らない代わりにチョキにしよう。
『ねぇ君、ここの店長っている?』
「え、店長ですか?店長なら目の前に…「あーあーあーあー、な、なんか銀さん喉の調子悪いなー、あーあー」
急に騒ぎ出した銀時。うっさいな空気読めよ馬鹿。だからいつまでたっても天パなんだよ絶対彼女出来ないなコイツ。
……あれ、そういえばこの店の名前って万事屋銀ちゃんって書いてたよね。銀ちゃん、銀ちゃんってもしかして…。
『……お』
「お?由凪ちゃんどーしたの、もしかして久々に銀さん見て惚れちゃった?」
『お前かァァ!死ね店長!』
「ギャアアアア!」
ざくりと銀時の目をチョキで刺した。さっさと言えよこのクルクルパーめが!しゃがみこみ叫ぶ銀時を見下げながらふらふらと揺れる自分、ああそういえば眠かったんだよな私。
……もう駄目だ。耐えようとは思ったが無理そう、まあ銀時いるし大丈夫だろうよ。そのまま眠気に身を任せふらりと倒れる自分の体を懐かしい香りが支えてくれたのを感じ、安心して意識を落とした。
・夢主ブラコン、高杉も微シスコン。
・シリアスがほぼ皆無。