黒子のバスケ 0208
目の前にはボロボロと涙を落としている見知らぬ女の子、あとそれに群がるカラフル集団もといキセキの世代共。おいおいお前ら視力大丈夫か手で顔を覆ってるけど笑ってんぞそいつ。あーくそまじ眼科行けそして眼鏡かけろんで眼鏡の世代とでも呼ばれろ。
「…灰崎、お前何をしたかわかっているのか」
「何って、何?」
「ふざけんな!」
ふざけんなってこっちが言いてえわ。飼い主を守る犬みてえにこっち睨みやがってめんどくせえな。確かにまあ容姿はいい方だけど明らかに桃井ちゃんのが可愛いだろお前ら目腐ってんだろまじで。こんな性格ブスに騙されるなんて可哀想なやつら。
「っなんなんだよその目は!悪いと思ってんのかよ!!?」
「俺の何が悪いのかちゃーんと説明してくれるかリョータくん?ああ、国語力に疎いリョータくんには無理か」
「ってめえ!!」
「待て黄瀬!」
俺を殴ろうとした黄瀬を止めた緑間もこちらを睨みつけている、電波ちゃんすら誑かすとは恐ろしいねー本当。一触即発、まさにそんな言葉が似合うこの空気の中に黒子がいないことに気が付いた。
あれ、あいつ影薄いから気付かなかったわー。
「…みなさん、何やってるんです」
「黒子っちそいつから離れて!」
「俺は狂犬か」
「…ハァ…何をやったんです灰崎くん」
「いややってねえよってああもうめんどくせえ」
「そうやってめんどうくさがるから誤解を産むんでしょう、ちゃんと説明しなさい」
「母親かお前は……ん、誤解?」
「状況が分からない上騙されるほど僕は馬鹿じゃありませんから」
つーことは状況が分かってなくて騙されてるあいつらを馬鹿だって言いたいんだな、うんやっぱこいつ真っ黒子だわ、腹黒もいいとこ。てか気付けよこの真っ黒子の言いたい事を、赤司も緑間もいつもなら気付くだろ気付けよ、やっぱ馬鹿だわ。
「ねえ、俺帰ってもいい?お前らと違って忙しいんだよね」
「っ貴様!」
「待て緑間。灰崎、今までは目を瞑ってきたが今回はそうもいかない」
「退部しろって言いたいの?いいぜやめてやるよ、明日にでも退部届持って行ってやるから。話は終わりだろ、じゃあ俺帰るから」
後ろからぎゃんぎゃんと叫ぶ声が聞こえるが無視、あーあ原作変わりすぎだろ焦ったわ。まあ私という存在がいる時点で原作もクソもあるかって話だけどな。…久々に私なんて使ったから気持ち悪いな、やっぱやめよ今は男なんだし。