ポケットモンスター 1108
「プラタ、ヌはかせ、い、いまもどりましたっ」
ゼイゼイハアハアと息を切らす私の手をグイグイと引っ張るゲンガー。帰り道急にサイコキネシスで私と自分の体を浮かせとんでもないスピードで研究所前まで帰ってきた私達。研究所前でサイコキネシスは解いてくれたもののずっと私の手を引っ張っている。
な、何が君をそうさせているのかは分からないけどさ、お願いだからちょっと待って、死にそう。
引っ張られるままについて行くと博士の声とは違う声が。どこか記憶に残っている懐かしい声。まさか、ね。なんて考えながら扉をくぐる。
「サト、シ…?」
「ユ、ユナ!?それにゲンガーも!」
だからゲンガーはこんなにも私を引っ張っていたのか。何年かぶりに見る幼馴染の顔は少し大人っぽくなっていてなんだか不思議な感じがする。
…ち、力尽きた……っ。