コラボ | ナノ
「さて、早速撹乱というか分断された訳だが…」
「どうします?」

なんでさ…と肩を落とす士乃。

「まぁ、与一っちゃんはともかく、私は後方支援担当だって"事になってる"からなぁ。大人しく"偽・螺旋剣(カラド・ボルク)"でも投影して──」
「ブラウニー居た!」
「マジモンのブラウニーだ!」

と、他所の審神者達が嬉々として駆け寄ってくる。

「…士乃?」
「私は知らない。多分向こうが一方的に知ってるんだと思うけど」
「妙な事もあるんだなぁ」
「まぁいいや、そっちの男士達で闘えるの居る?」
「勿論!!」
「自分達は浄化に特化した審神者だけど、その分男士達は鍛えてるから!」
「よっしゃ、じゃあお豊、髭切、信」
「おう、やっとか」
「おや、出番があるとは思わなかったかな」
「えー、五十路のおっさんに無茶ぶりとか酷くね?」
「それ以上歳もとらないし、体にガタが来るわけでもないんだから無茶ぶりしたって大丈夫だろ」
「でもよー」
「ぐだぐだ言ってるとシバくぞこらぁ!!」
「うぉあぁ!!」

"干将・莫耶"で切りかかる士乃とそれを紙一重で避ける信長。

「わーったわーった!!やるから!!」
「我侭言ったら駄目でしょーもー」
「この3人で追い立てるから、出てきた所を押さえて」
「了解!」
「任せろ!」

合流した審神者や男士達は草陰に、与一と士乃は木の枝の上に隠れる。

「行っど!!おぉおおおぉぉおぉおおおおぉぉおお!!」

獣のような雄叫びを上げる豊久。
それに驚き、各部屋から慌てて出て来るターゲット達。

「はーい、それじゃあ鬨の声よろしく」
「行くぞ皆の衆!!武器の貯蔵は十分か!!!!」
「おぉおおおお!!」
「行くぞぉぉぉぉ!!」

与一からの指示で大声を上げる審神者達に合わせて草陰から飛び出す男士達。
そして、そこは地獄と化す。

「貴様の首は要らん!!命だけ置いてけ!!」
「あはは、恐ろしい事を言うね」
「そう言いながら相手の急所を的確に狙う髭切も恐ろしいがにゃー」
「「(いや、お前ら3人が1番恐ろしいわ!!)」」

そして、木の枝の上では…

「士乃、賭けますか?」
「やだよー、与一っちゃんと勝負しても勝負になんないもん」
「ですよねー」
「お豊は相変わらず女の人の首級は取らないし…妬けるなぁ」
「「(いやいやいや!!そう言いつつ確実に仕留めるって何!?)」」

男士達や豊久達の攻撃から運良く逃げ切れたターゲット達(主に女審神者)を漏らさないように急所をわざと外して仕留める士乃達。
勿論、反撃しようとする奴は始末しながら。

「残りの審神者達で部屋の中の男士達を保護、本丸の外にて浄化作業を開始して」
「ブラウニーは?」
「夢乙女達と合流する。男士達は残したければ残してて良し。その代わり、お豊とガチンコ勝負させないように!!重傷で帰りたくないだろ!!」

その言葉に必死に頷く他所の男士達。

「そんじゃまぁ…殺りますか」
「字が違いますよ、士乃」
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