コラボ | ナノ
大元の審神者と対峙して、士乃が一言り

「…なんかイメージと違った」
「おぉ…おるて侵略ん時のでっぷり太った男かと思っていたが…」
「はん、何でんよか。あれが大将首なんは見て分かっど」

野太刀を片手に口端をくくくっ、と吊り上げる豊久。
それを見て片眉を上げるお市の所の大典太。

「…何故そんなにも首に拘る?」
「首ば取るんは手柄んなる。寝てん覚めてん薩摩兵子(へご)は突っ走る事しか頭ん無か」
「こいつはただの戦馬鹿」
「誰が馬鹿か」

信長をきっと睨む豊久。

「お豊、やる気満々な所悪いんだけど、私達の総括は夢乙女だからね?勝手に突っ込んだら…」
「外道麻婆ですか」
「げぇっ…!!」

あからさまに顔を歪める。

「そうだね、お豊のご飯を1週間ずっと外道麻婆にしようか」
「それだけは勘弁…!!」
「はい、大人しくしててね」

ヌフー、と怒ったように息を吐き、そのまま…

「どぅわ!!」

士乃を正面から抱きしめ出す始末。

「おーとーよー!!」
「あーあー、完全にいじけてる」
「士乃巻き込む癖止めろよ」
「うふふ…ラブラブね?」
「空気読めよ!!読まないの知ってるけど!!後!!今結構大事な局面!!」

バシバシと豊久の背中を叩く士乃。
だが、効果は無い。

「くそぅ力の差がありありと!!」
「豊久殿、空気を読め」

ドゴォッ!!と背中にグーパンが入る。

「っー!!」
「い"っ…!?」
「本当、この雰囲気でイチャつくなんて雅じゃないよ」

と、歌仙の拳が再び頭に落ちる。
士乃は瞬時に感覚共有のパスをシャットアウトする。
士乃を一瞥し、士乃が頷いた瞬間2人掛りでボコボコにする。

「痛そー…」
「あのお豊がボコボコにされとるわ…」
「士乃ちゃん大丈夫?痛くない?」
「感覚閉じてるから大丈夫…夢乙女達だけは敵に回したくないや…」

確かに、と頷く全員だった。
TOP