ぽけFate | ナノ
※このサイトでのリーリエちゃんは料理下手な設定です。

で、まずはと料理を教えているわけだが…

「…」
「あ、あのぅ…」
「…(エリザベートより酷いかもしれんなこれは)」

目の前の描写が酷過ぎてモザイクがかった料理に、遠い昔、まだ英霊であった時代に縁あって対峙した自称ドラクルアイドルなランサーを思い出す士郎。

「(あいつの料理は金星料理だが、これは…形容し難いぞ…?)」
「す、すみません…今まで1度も料理をした事がなくて…」
「いや、苦手なものは誰にでもあるさ…うん…」

料理は士郎が説き伏せて引き取る事にして、次は裁縫を教える。

「…教えるのはいいんだが、何をどうしたら白衣がここまでボロボロになるんだ…?」
「ククイ博士はポケモンの技について研究しているんです。ポケモンの技を知るには進んで自ら体当たりする…それが博士なんです」
「それでこれかー」

手元を見ないままスイスイとほつれや穴を縫っていく士郎と、拙い手際ながら丁寧に丁寧に縫っていくリーリエ。

「うん、流石女の子だな。丁寧で綺麗に縫えてる」
「そ、そんな…!!士郎さんの方が…とても、お上手です…」

顔を赤くしながら答えるリーリエ。

「謙遜するなって。頑張ってるリーリエ、可愛いと思うよ」
「かっ!?」

ついには耳まで赤くした。

「ただいまー、ってあれ、リーリエってばいつの間にそんな彼氏作ったんだよー」
「彼氏じゃありません!!博士お帰りなさい!!」
「おう。で?本当の所はどうなんだよ」
「博士!!」
「俺、リーリエみたいな頑張り屋で可愛い子が彼女だったら嬉しいけどなぁ…あ、博士初めまして。今日からトレーナー始めるのでポケモン貰いに来ました」
「っ…っ…!!」
「(こいつ無自覚の誑しか…)それならしまキングの所に行かねぇとな」
「しまキング…?」
「ここには島巡りという独自の風習があってな。4つの島に居るしまキング、しまクイーンと対戦してZクリスタルを手に入れるんだ。あぁ、島ごとにキャプテンも疎らに居てな、そいつらにからもクリスタルは貰える」
「へぇ…興味深いです」
「そうと決まればしまキングの所に行くか。リーリエはどうする?」
「お、お留守してます…」
「…そうか」
「おーい、アスハル」
『なーに、まー?』
「お?そりゃあ…ユニランか?」
「実家から一緒に来ました」
「って事は、実家はイッシュ地方か?」
「はい。イッシュ地方は旅行などで全て回りきってしまったので、心機一転ってやつでここに来ました」
「成程なぁ…よろしく、ユニラン…アスハルっつったか?」
「はい、オスのユニランのアスハルです」
『よろしくー!』
「ほら、ボールに戻れ」
『はーい』

研究所を出て、リリィタウンを目指す2人。

「所で新人トレーナー君、名前は?」
「士郎です」
「そうかそうか、俺はククイ。主にポケモンの技について研究している」
「リーリエから聞きました。体当たりで自ら技を受けてるって」
「まぁな」
「すげぇなぁ…」
「もう一つ質問いいか?」
「はい?」
「彼女って居るのか?」
「居ませんよー。俺の周りの女子って一癖も二癖もありますからね…」
「お、おぉ…」
「幼馴染みが2人居るんですけど…片方は気の強い強欲の悪魔だしもう片方は清楚系だけどヤンデレだし…」
「うわぁ…」
「リーリエみたいなタイプは新鮮です」
「ほーぉ…?」
「あ、もうすぐ着きますね」
「(思わせぶりな発言が多いな…)」

もうすぐリリィタウンだ。
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