ぽけらぶ | ナノ
−山姥切side−

「…はぁ」

今日も新しい主であるロゥに声をかけれなかった。

「…何でだろうな」
「きゅ…」

心配そうな顔(表情か?)をするのは、ロゥの世界の生き物であるポケモンのミロカロス。
陽の光に当てられて七色に輝く鱗…相も変わらず美しい。
俺にはない、美しさだ。
それなのに、あの新しい主と来たら…

「貴方、綺麗な顔。どうして隠すんですか?」

「っ…!///」

思い出しただけでも顔が赤くなる。

「…不味いかもしれないな」
「きゅ?」
「いや…何でもない」

取り敢えずの目標は、彼女と話せるようになる事だ。
そう心に決め、話題を探し始める。
と、

「あの、」
「!?!!?」

今まで考えていた彼女が隣に居た。
驚きで目が見開かれる。

「…我の事、嫌いですか?」
「っえ…?」
「貴方、あの日以来話してくれません。我の事…嫌いなったですか?」
「ち、違っ…!」
「きゅ!」

どんっ、とミロカロスに背中を押される。

「!?」
「アイヤ!?」

そのまま彼女の上に倒れ込む事に…

「!?す、すまない!」
「平気です」

慌てて起き上がった俺の頭を撫でるロゥ。

「嫌いなった、違うなら…いいです。我、貴方が心開くの待ちます」
「!!お、れは…最初から…!」

言え、言うんだ…

「あんたに、心…開いてる…」
「…え、」
「ただ…その、話題が、なくて…」

格好悪い…!

「…ふ、ふふふ…」
「?!何で…」
「貴方、凄く可愛いです」
「…!?///」
「我の一番最初の刀として、家族として、これからもよろしくです」
「!ま、まぁ…よろしくしてやる…」



(「(背後に桜花弁が舞ってるです…凄い)」)
(「(話せた…やった…!)」)
(「きゅ(やれやれ、)」)
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