ぽけらぶ | ナノ
「俺の名は獅子王。黒漆太刀拵も恰好いいだろ!活躍すっから、いっぱい使ってくれよな。へへ」

そう言った金色の彼…獅子王。
今日も今日とて…我が家の気まぐれさんに絡んでいる。

「よぉ!レントラー!」
「…ぎゃう」

にっこにこの獅子王と、些か不機嫌なレントラー。
ロゥツァオの手持ちの一匹であるレントラーは気まぐれ。
トレーナーであるロゥツァオにですら、近寄ったり近寄らなかったり。
そんなレントラーを気に入ったのがこの獅子王。
獅子王本人曰く、「毛並みと見た目の格好良さに惚れた!」らしい。
一つ言わせてもらうぞ、獅子王や。
レントラーは、メスだ。

「レントラー!今日も格好いいぜ!」
「…はぁ」

このように、開口一番に獅子王がレントラーを褒め(ているつもりなのだ、言ってる本人は)、それに更に機嫌を損ねたレントラーの「でんじは」が炸裂する。
本当ならもっと強い技を当てたいが、やはり根は優しい為にまひ状態で終わらせている。
そして、今日も…

(バチィッ!)
「っぎゃ!」
「アイヤー…」
「…」

ふい、とそっぽを向き、何処かへと行ってしまうレントラー。

「あー!またやられた!」
「大丈夫ですか?」
「おう…」

見るからに落ち込む獅子王。

「あの」
「ん?」
「押して駄目なら引いてみろ、言います」
「…!!」
「我、貴方とレントラーと仲良くして欲しいです」
「俺も仲良くなりてぇ!」
「少し協力するです」
「ありがとう主さん!」
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