いつもより、大陽が照りつけて堪らない暑さだった。一護たちは部屋で団扇を扇いでいた。
「暑いなぁ…。」

「暑いわぁ〜…。」

一護と乱菊が呟いた。
普通ならあとふたり、連鎖のように呟くはずなのに聞こえない。
不思議に思い、ふたりは横を見た。

そこには屍のように倒れている
ルキアと冬獅郎がいた。


ある夏の出来事。
(汗だく2人と、暑さに弱い2人。)


「ルキア、冬獅郎ぉぉー!?」

余りの突然の出来事に固まった一護と乱菊のうち、最初に気を取り戻したのは一護だった。
一護の声で乱菊もはっ、とする。

「たたた、隊長!朽木!」

2人の声にルキアはう、と反応を示した。
しかし、冬獅郎はぴくりともしない。
取り合えず、ルキアは大丈夫なようだが、冬獅郎はかなり危険な状態のようだ。
一護は乱菊に2人分の水を持ってくるように頼んで、
部屋のエアコンの設定温度を20度にした。
それから冬獅郎の頬をぺちぺちと叩く。

「おい、大丈夫か?」

「……ぅぅ。」

冬獅郎の口から唸り声が聞こえる。

「取り合えず、意識はあるな?」

一護の問いにも応える気力がないのだろう。
冬獅郎は普段ではあり得ない、他人に身体を預けきっている。
ルキアがやっと回復したようで、ふらふらとまだ危うい足取りでこちらに近づいた。
一護はそれに気づく。

「もう大丈夫か?ルキア。」

「あぁ、大分涼しいからな。…私はこの温度で回復するが
恐らく日番谷隊長はもう少し涼しくしないと回復されないだろう。」

最低、恐らくはあと4度くらいは。と平然と言うルキアに一護は驚く。

「逆に寒くないのかよ!?」

一護はエアコンの設定温度を16度なんてしたことがないぞと思いながらルキアの言う通り、設定した。

「一護、氷も沢山持ってきたわよ〜。…あらら?」

その時乱菊が両手に溢れるほどの氷を抱えて、バランスよく頭にペットボトルを乗せて部屋に入ってきた。
乱菊は一護とその腕の中でぐったりしている冬獅郎を嬉しそうに交互に見渡す。

「何か変ですかね?」

不思議に思う一護とルキアに乱菊はふふとそれは嬉しそうに微笑む。

「あのね、隊長って人の腕の中ではいくら辛くても、完全に心を許してくれないのよ。私や雛森も少しだけど警戒されてるの。だから一護、アンタが初めてなのよ。」

乱菊の言葉にルキアは喜べ、とはしゃいで
一護は恥ずかしいやら、嬉しいやらで顔が真っ赤になった。




−−−−−キリトリ−−−−−
こんな冬獅郎とルキアコンビが好きです。


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