「冬獅郎。」

優しい笑顔。
優しい声。
斬魄刀が同じとわかり、喜んでくれた。
初めて俺を真正面から見て、受けとめ、理解してくれた。
自分が隊長なら、俺が副隊長。
俺が隊長なら、自分が副隊長。
そうやって笑顔で夢を語り合った。

そんな友人を殺したのは俺。
友人の代わりに生きているのは俺。

涙は出なかった。
あんなに大切な友人なのに。
自分は友人の死に、涙を流せないような薄情者なのか。

悔しかった。
雨は冷たくて、バケツをひっくり返したみたいに降り注いでいるのに、涙が流せない。
草冠の傷口から流れでた血は雨に流されて、川の水と同化する。

草冠は死んだ。
俺の光が消えた。
光が消えてしまえば、後は闇しかない。

あの日、草冠と俺は死んだんだ。


闇に取り残された少年
(過去、感情その他全てを光に置いてきた。)


−−−−−キリトリ−−−−−
光って人にとって大切。
それが消えてしまったら、人はきっと変わらずにはいられない。

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