しんしんと雪が降り注ぐ。
ぽかぽかとした穏やかな晴れの日には似合わない、真っ白な雪が今なお乱菊の顔に落ちては、溶ける。

あぁ、今日はあの日なのか…。

雪が溶けていくその様を、乱菊は悲しい瞳で見つめた。
今日この日は、どんなに暑くても雪は降り続けるだろう。
乱菊はそう思う。
今日は必ず雪が降ると知ってからもう何年たったのだろう。
そう考えると、よけいに悲しくなる。
私はあの人に何かしてあげられたのかしら。
真っ直ぐで、強くて、小さくて、綺麗な、私たちの大切な十番隊の隊長に。

始めに会ったとき、温かい目をしていた。
次に会ったとき、暗い目をしていた。
じゃあ、今は?
それを知りたい。
でも知ってしまうのが、とても怖い。
現に今、彼は泣いているではないか。
自分が泣けないからと代わりに雪を降らせ、今もこんなに降ってうっすらと地面に積もっているというのに。

何で今日、いつも泣いているのですか。
私たちでは、その雪を溶かすことはできないのですか。

こんなことをもう何回考えたことだろうか。

いつか、いつか、この雪が止むことを
ただ願うだけしか、私はできない。



Why are you crying?
(何故、貴方は泣いているのですか。)




−−−−−キリトリ−−−−−
想像ですが、きっと隊長は泣けないと思うのです。
自分の為に。。。

だから心に反応?して雪が降る・・・そんなだったらいいなと
思って書きました。


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