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転入生がやってきた。
そんな噂が頭の上を通る。
風丸は特に気にもしなかった。
ただ、生徒がひとり増えるだけ。それだけだった。
「吹雪士郎です。よろしく。」
偶然にも転入生は同じクラスになった。
そいつは男で、肌が白くて、女子にモテそうで。
笑顔がかがやいてるんだろうと思った。
クラスは女子が少なくて隣の席になった。
前を向いて勉学に励む姿はまるで好青年そのものだった。
・・・・・・
一週間過ごしてみて吹雪のことを勘違いしていたのかもしれないと思い始めた。
吹雪は口が悪い。
女子に告白されても冷たい態度で突き放す。
それに誰が優しく話しかけても関わらないでくれといわんばかりに反発する。
しかし、驚くほどサッカーが上手い。
円堂が必死になってスカウトし、さすがの吹雪もおれて
今日からサッカー部にくることになっている。
理由を鬼道が聞いていたがかえってくるのはいつもと同じ「君には関係ないでしょ。」
まるで氷の皇子様。
だけどこの前見たんだ。
吹雪が木から落ちた小鳥を助けてあげていたのを。
本当は優しいやつなんじゃないのか?
そう思い始めた。
それからだ。俺が吹雪に声をかけるようになったのは。
まずは吹雪が読んでいた本。
・・・図書室にあるから自分で借りたら、と言われた。
次に弁当。
・・・自分で作ったにきまってるでしょ、と言われた。
移動教室に行く時にも誘った。
でもやっぱり結果は同じ。
・・・かと思ったけれど。
実際はよけい悪化して、
気づけば俺は吹雪に一番避けられている存在になっていた。
・・・・・・・・・・・
1話反省
風丸くんオンリーでしたね、すみません。。。
士郎くんはどう思ってるのでしょうか??