Doll is ...

※日番谷さんが擬似魂魄です!注意!







「藍染…!!」

そう言ったのは誰だろう。
発せられた言葉には敵意があった。

ああ、もう終わりなのかと冬獅郎は呟く。
隣にいた一護が不思議そうに首を傾げた。

「冬獅郎?」

黒崎らしいなと、ふと思う。
こいつならできるだろうか。
藍染様を…止められるだろうか。
死神たちを希望に導いてくれるだろうか。
その中に自分がいないのを思うと、なんだか頭の中が変になる。

「さあ、おいで。」

藍染が手を出した。
死神たちは動揺する。
真っ白な少年が、その手をとった。

「ど、どういうことですか、隊長!」

乱菊が叫ぶ。
酷く動揺していた。

乱菊のその姿を隠すように、藍染は冬獅郎の頭を抱き寄せた。

「藍染、お主…日番谷に何かしおったか?」

山本が静かな怒りを発しながら問う。
しかし、藍染は微笑みを崩さない。

「冬獅郎は、もともとこちら側の者だよ。」

その場にいる全員に戦慄がはしる。

「冬獅郎は…私が造った、擬似魂魄なのだからね。」

死神を殺しなさい。と言われた言葉に
冬獅郎の口が微かに戦慄いた。

「はい。」

逆らってはいけないのだ。
なぜならばそう、藍染の命であるから。

冬獅郎は大きく息を吸い込んだ。
同時、足を地につけ蹴った。

氷輪丸を握りしめて。


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