もう、二度目。
流川とぶつかるのは。
ああ、足が痛い。
今度はよろけた拍子に足をくじいた。
まじ勘弁してくれ。
幸い、家から5分の距離だから家に戻ることは出来るし、今日はもう学校を休むか。
と思考を働かせていた。
「...どあほう。何でそんな所に突っ立ってたんだ。」
おいおーい、突っ立ってなかったよね?
私完全に歩いてたよね?悪いのそちらさんだよね?
どうせお前の事だから寝ながら運転でもしてたんだろー。
『はぁ...。』
あー足、痛い。立てない。
するとグイッと引っ張られた。
『ちょっ..痛い!』
急に引っ張られたせいで足がさらに痛んだ。
「..ム。足、怪我したのか?」
『ああ、ちょっとね。私は家に戻るし、あなたはもう学校行ってー。』
そして目の前から消えてくれ、と心の中で思った。
するとヒョイ、と自転車の後ろに乗せられた。
『え、』
「...捕まってろ。家、どっち。」
『...あ、ああ。あっち...。』
そう言うと、自転車は走り出した。
途中、流川に捕まってなかったせいか、落ちそうになったが流川が私の腕をつかみ、奴の腰に回した。
おいおい、まじか。意外とー...。
まぁ、いい。フラグが立つのは勘弁してほしい。
そして何とか着いた。
『..ありがとう。...じゃあ。』
「....。」
無言ー。
そして流川は私の足を凝視している。
もういいから、学校行けよー。
私はその目線を無視し、家の扉の鍵を差し込んだ。
そして家に入る瞬間に後ろを見るけど、流川はまだいる。
『何か、用?』
「....悪い。」
そう言い、彼は自転車に乗り、学校に向かった。
彼の二度目の謝罪だ。
まぁ、奴は覚えてないだろうけども。
fin
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bkm