「や、ぁっ…!」
ドアノブに伸ばそうとしたカイジの手がピタリと止まった。
今日はたまには宅飲みでもしようと昼間からカイジの家にアカギ、カイジ、そして名前が上がり込んでいた。
程よく酒も進み、トイレに行ってくるわと席を立ったカイジが、用を足してトイレを出ようとドアノブに手を掛けようとした瞬間、名前のあられもない声が聞こえてきたのだった。
「………」
酔いの回った頭で考えてみる。
(え…まさかアカギと名前ってデキてたのか?それにしてもオレの家でこんな事するか普通?でも名前の声が聞こえたのは事実…ど、どうすれば…)
カイジはそっと手を戻し、もう一度便座に座って頭を抱えた。
(くそっ…今出て行けば気まずい雰囲気になるのは目に見えてる…それとも乱入…いやそれはおかしいだろうがっ…とりあえずもう少しだけ様子を見てみるか…)
便座に座ったまま体を前屈みにしてドアにそっと耳を当てる。
「あらら…もう終わり?」
「う、うるさいな…!」
「たった指一本でそんな顔しちゃって」
「だってこんなに痛いなんて思わなかったからっ…!っ…!」
(い、痛…!?名前まさか初めてなのか!?)
こんな会話を聞いていたら少なからず自身が反応するのも致し方なく。
(…参ったな…)
ムラムラし始めて来た上に酒も入っているとなるといよいよ思考が正常に働かなくなって来た。
今はとにかくこの欲求をどうにかしたい。
「ねぇ、もう一回…」
(お、おねだり!?)
「乗った…次は指二本…倍プッシュだ…!」
(おいおいおいっ…!)
頭で判断するよりも早く体が動いた。
「お前らなぁっ…!!」
「「え?」」
「え?」
「「「……………」」」
「何、やってるんだ?」
「何って…」
「「スーパーイタイワニー」」
初体験
「紛らわしい事してるんじゃねぇよっ…!」
「クク…カイジさんの変態」
「ぐぐぐっ…」
「?ねぇ、どういう意味なの?」
「つまり、オレ達の声を聞いて興ふn「だーーーっ!!!」