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※死ネタ注意、主人公はAKUMAの銃弾をくらった設定
それでもいいかたはどうぞ
いつも、そうだった
いつも笑ってて、相手のことはすぐ助けるくせに自分のことはすぐ投げ出す
今日もそうだった
未影は俺を庇って銃弾をくらった
目の前が真っ白になった
「未影!」
無我夢中でそのAKUMAを壊して未影のところへ走った
俺が駆け寄ったときにはもうペンタクルが未影の体にまわっていた
「未影!おいっ、しっかりするさ!なんで庇ったんさ!俺は、俺は!」
ブックマンだからお前らの仲間じゃないのに
傍観者なのに
どうして
すると未影は目を開けて俺の頬に手を伸ばした
「だって...ラビ、も...わたし、のたいせつ、な...ひとだから」
未影が俺の頬を弱々しく撫でる
「だ、から、ラビが...ぶじ、で、よかった」
そういって未影はきれいに笑った
俺は目を見開いた
自分が死ぬというときにまだ、こいつは他人のことを考えてる
ほんとにこいつは...こいつは
「未影はバカさ」
未影は俺の手の中で砂になっていた
「ほんとうにバカやろうさあ」
(いつか、また本当の君を)
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