「やあ」と呟いた蝶に
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ーー今日も疲れたーー

なんて思いながらいつもの帰り道を歩く少女


いや、少女と表現していいのだろうか?


彼女の雰囲気はどこか近づけないモノだった


彼女の名前は霧咲夕暮


高校2年


職業、学生








彼女にはもうひとつの肩書きがある


否、あった














彼女は『殺し名』序列三位、零崎一賊


零崎識織「だった」










『元』、殺人鬼










「遅くなってしまった、早く帰ろう」


一人誰もいない道で呟く


もう太陽は沈もうとしており、カラスが夜を待ちわび鳴いている



そんななかで、


「ん?蝶、こんな季節に」


その瞬間


ー絶対に蝶に着いていかなければー


識織のなかに浮かんだのはこれひとつだった




そして彼女はその蝶を追って走り出した













(蝶の色は見たこともないくらい黒かった)


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