I dote on you





「……んもう……なんで先に寝ちゃうんだよ」

可愛らしい無防備な寝顔を晒して、ジョングクはブランケットを抱き締めて眠っていた。仕事が終わってシャワーを浴びてひと段落ついたから、眠たくなっちゃったんだろう。白くて柔らかな頬はすべすべで、ぷるんとした薄いピンク色の唇はとてもかわいい。食べちゃいたいくらいに。

というかおれは食べられる気満々でいたし、実際ジョングクは一緒に寝よう、と言ってうきうきしていたのに、おれがシャワーを浴びているうちに寝落ちしてしまっていたのだった。ひどいなあ、おれがどんな気持ちでシャワー浴びてたと思ってるの。

「ジョングガ、……ぐぅ。起きろ〜……」

でもこんなにすやすや気持ちよさそうに寝ているのに起こしてしまうのはかわいそう、という気持ちもあった。明日も仕事だし。だけど、おれの方もそうはいかなくて。

「……せっかく、準備したんだぞ。えっちしたいよ、ぐぅ……」

自分でも恥ずかしいくらいに物欲しそうな声が出てしまう。無意識に指を噛む。ああ、ブランケットなんて抱き締めちゃって。おれがいるのに。可愛い唇がこっちを向いてる。寝てるけどキスくらいはいいよね?でもキスしたら、もっとしたくなっちゃうよね?

最近ジョングクとのセックスが気持ちよすぎて、ジョングクを見る自分の眼差しが誤魔化しきれないくらい甘くなってしまっていることも自覚していた。セックスする度にこれ以上ないくらい天国を見ている。それが大好きな大好きな恋人のジョングクが相手とあれば、もうばかみたいにメロメロになるのも致し方ないと思う。お尻の穴という、本来出口である場所を入口にしてジョングクの大きなあれを受け入れているわけだけど、最初はあまりにもジョングクの息子さんが大きいがために慣れるのに苦労した。最初は内臓が突かれる圧迫感や痛みの方が圧倒的にあって、自分で快感を拾うことよりジョングクが気持ちいいならいいや、と思っていた。おれのおしりに一生懸命ちんちんを擦り付けて余裕なんてないという顔で「テヒョンア、好き、愛してる」っていうジョングクが可愛くて愛おしくて、その言葉で何とかセックスの快感を拾っていた。
だけど最近は、ジョングクの大きなちんちんでナカを拓かれて奥の奥までみっちり入れられて、ジョングクでいっぱいにされるのが、気持ちよくて堪らないのだ。ジョングクの熱い唇に捕らえられて息を奪われながら奥をぐりぐりされるのが大好き。色んな体液でぬめる身体を擦り寄せて大きな手で逃げられないように腰を掴まれて。ああ、もう思い出しただけで堪らない。早く欲しい、このままじゃおしりがムズムズして眠れない。でもジョングク寝てるしなあ。……どうしよう。

「ぐぅ、ぐぅ……。ねえ、ちょっとだけ、ちんちん貸してね……?」

ちゅ、と可愛い唇に口付ける。あんまり深いキスをしたら起こしちゃいそうだから、触れるだけ。それからジョングクの腕からゆっくりブランケットを引き抜く。ジョングクは一度寝たら中々起きないから、案の定すんと鼻を鳴らしただけで目を覚ますことはなかった。

するりとグレーの短パンの上からジョングクの股間に触れる。あったかくて柔らかい。涎が出そう。
おれって結構変態なのかな。まあいいか。自分で自分のことをちょっと笑う。こんなおれはジョングクしか知らないから、別にいいんだ。
ジョングクの短パンをパンツごとずり下げて、ジョングクのそれを取り出す。洗いたてのボディソープの匂いに混じるジョングクだけの匂いをすんと嗅いでから、ちゅうと吸い付いて、それからパクリと口に含んだ。唇で優しく包み込むようにして唾液を纏わせていく。口の中で次第に大きくなっていくのがかわいい。鼻先にジョングクの下生えがちくちく刺さるのすら愛おしくて、おれは夢中でしゃぶり続けた。すっかり硬くなったちんちんの根元を手で掴んで、頭ごと振ってストロークする。ジョングクのは大きいけどおれの口も大きいほうだから、それは良かったなと思う。ジョングクが「あなたの口おっきくて良かったね」と興奮した顔で容赦なく喉元を突いてきたときは正直バカみたいに興奮した。
ひとりで興奮しながらしゃぶっているとぬちゅ、ぐちゅ、と粘り気を帯びた水音がし始めて、おれは思わず熱い息をはいた。苦くて独特の味が口に広がる。吸い取るように夢中で舐めた。ジョングクはたまに「んー……」と唸ったりするくらいで、全然起きない。無防備で一度寝たら起きないところは本当に赤ちゃんみたい。ああかわいいな。すっかりおれのも勃っていて、おれはジョングクのを口に咥えたまま自分のものも扱き始めた。だけど足りない。本当はおしりに欲しい。めちゃくちゃにしてほしい。奥でジョングクを感じたい。ああ、ねえ、ジョングク。どうしよう。

「はぁ、は、…はふ、じょんぐぎ……、挿入れていい?いいよね?ちょっと、だけだから、……っ」

そろそろとパジャマとパンツを脱いで、ジョングクの上に跨る。体重をかけて起こさないように少し腰を浮かせて、すっかり勃起しきったぐちゃぐちゃのジョングクのちんちんをおしりに擦り付けた。夢中でフェラをしていたせいか頭がぼんやりしてどこもかしこも敏感になっていて、おしりにジョングクの先っぽが当たるだけでイっちゃいそうだ。思わず「ふぁ」と喘いでしまいながら、ぞくぞくと期待に震える腰を落とす。ぐぷぐぷとおれのおしりの穴がジョングクのちんちんを飲み込んでいく。もっと力を抜かなきゃ奥まで入らないのに、上手く力を抜けなくてちょっと苦しい。

「あ、……あ、あッきて、る、きてるっ

半分くらい入れてから、思い切って一気に腰を落とす。

「あーーー……っ

ぬぢゅん!とお腹の奥に入り込んで、思わず仰け反った。ナカのジョングクのちんちんのかたちがダイレクトに分かる。これこれ、待ってた、ずっと欲しかった。それからおれは自分のイイところに当たるように腰を振り始めた。

「あッぁ、あふぁ、ン、…あ、もっとおっきくなった、

すっかり腫れているであろう前立腺を掠めたり、ごりごりと浅いところに擦り付けてみたり、奥までずっぽり咥えこんで、ぐりぐりしたり。

「あン、きもちい、とまんな…ッど、しよ…んぅ

きもちい、と熱に浮かされたみたいに喘ぎながら夢中で腰を振っていると、唐突にガシ、とおしりを大きな手のひらで掴まれた。




下半身の猛烈な違和感、元い快感により俺はばちんと目を覚ました。ぬちゅぬちゅとひっきりなしに響く卑猥な水音に急速に意識がはっきりしてくる。目の前には俺に跨り大胆に腰を振っているテヒョン。すっかり夢中になって喘いでいるから、俺が目を覚ましたことに気がついていない。興奮し切って顔を真っ赤にして、涙目になっていて。なんというエロさ。何これ夢?と思ったけど、何よりこの高まる射精感は夢なはずがない。
……最近、俺の恋人がエロすぎて困る。いや嘘だな。嬉しい。めちゃくちゃ可愛い。仕事中も俺に積極的にくっついてきたり、果てはおしりを俺の下半身にぴとりとくっつけてきたり。正直おしりが俺の下半身にくっついて来た時はその場で腰を掴んでしまいかけて危なかった。
前はそうしたあからさまなスキンシップは絶対して来なかったのに、最近は本当に、俺への好きが溢れてしまってる感じがする。自惚れではなく。切れ長のきれいな目の奥に、ハートマークすら見えるような。
俺は夢中になっているテヒョンのふかふかのおしりを、ほくそ笑みながらがしりと鷲掴んだ。

「ん、あっ!?」
「随分お楽しみだね……?」
「ぁ、ぐぅ、起きちゃったあ、あの、ごめんね…、がまん、できなくて……っ」
「ひとりでこんなにぐちゃぐちゃにして、気持ちよかった?」
「う、うん……ッきもちい、よ、…
「だめだなぁ、俺が寝てる間に勝手にひとりでしちゃだめでしょ。悪い子にはお仕置きだね?」
「だ、だって、じょんぐぎ寝ちゃってたんだもん、いっぱいちんちん舐めても起きなかったんだもん……っ」

そう言ってぐしゅ、と泣きそうになるテヒョンが可愛すぎて死ぬかと思った。ちんちんをなんだって?テヒョンがフェラしてたのに俺爆睡してたの?どんだけだよ。うっかり寝たのは悪いと思っているけど何これ俺の恋人可愛すぎるしエロすぎてやばくない?世界と言わず宇宙一かわいいな間違いなく。俺は顔の筋肉全てで盛大にニヤけそうになるのを必死に堪えながら「でも勝手におれのちんこ使ったらだめでしょ?」と努めて低い声で言うと、「お仕置きなの?」と期待に胸いっぱいというようにテヒョンが聞き返してきた。

「…何嬉しそうにしてんの」

とろんとした顔で俺を見下ろすテヒョンは舌なめずりしながら「やってよ、お仕置して」なんて挑発してくる。おもむろに降りてきたテヒョンの顔。俺の唇に吸い付いて、べろべろと口の中を舐めまわしながらまた腰を振り始める。もうテヒョン、何も考えられてないな。「ふぁ、ン、んぅ」とひっきりなしに唇から漏れる掠れた声。そんなに挑発するなら明日仕事だろうがめちゃくちゃにしてやる。後悔しても知らないからな。

テヒョンの尻を掴んで押さえつけて、ぐっと腰を更に密着させれば、「あ〜ッ」と嬉しそうに鳴く。とぷりとテヒョンのちんちんから精液が溢れて、俺の腹を汚した。
テヒョンはもう疲れたのか動きを止めて息を整え始めたので、俺は体勢を変えるため、ここぞとばかりに上半身を起こしてテヒョンを押し倒した。ぼすんとベッドに沈んだテヒョンはぽやんとしたまま俺を見上げている。思い切りその脚を開きおしりの穴の皺の隅々までしっかり見えるように押さえつけた。テヒョンの膝がベッドにつき、テヒョンのちんちんがお腹にべちりと当たって、全てが見えてしまう。男としては屈辱的とも言える体勢だけど、テヒョンは興奮するらしい。

「あ、や、まって……やばい、だめ、」
「お仕置きなんだからだめなことしなきゃ」
「ちが、これ、すごく奥に入っちゃう…
「……それじゃお仕置きになんないね」

はやく、とねだられるがままにぬぷんと上から突き刺すみたいに挿入する。ああ、最高に気持ちいい。騎乗位もいいけどやっぱりテヒョンを押さえつけて挿れるのがいいな。真っ直ぐにテヒョンを見下ろせば、涙を浮かべて喘ぎながら髪を振り乱すみたいにしていて、それがかわいそうで、かわいい。





ぬちぬち、という水音とばちばちと肌がぶつかり合う音。ぐぷんと奥の、もっと奥にジョングクのちんちんが入り込む。本来入れるべき場所じゃなところを、無理矢理開かれていく。どちゅんと思い切り突かれる度に意識がふっと無重力に放り出されたようになって、目の前が白くなる。ばちゅんと肌がぶつかる衝撃と恐ろしいほどの快感に呼び戻されて、ずりゅんとナカを擦られてまたトびかけての繰り返しだ。

「あ、あ゛ひぅッ、ぅあ、〜〜〜ッ
「はぁ、は、……っん」

もう何度かナカに出されているから、お腹いっぱいなのに。もうちんちんからも出ない。だらんと力を無くしたおれのものからはたらりと透明の液体が出るだけだ。でもイってる。後ろだけで。

「んん…っ!ああぁっふぇ、きもちいのこわ、いぃッ……!ぎゅッ、てしてぇッ
「ん、は、ッ……」

ジェットコースターに乗って上から落ちていくときの無重力感。ふわりと身体が放り出されるような感覚が何度も続いて、頭が真っ白になった。何かに縋っていないとどうかしてしまいそうで、こわい。ぎゅってして、と必死に手を伸ばしたらめちゃくちゃになった感覚の中で力強く抱き締められたのが堪らなくて「ぐぅ、すき、すき」と何度も口走っていた。

「ぁ、ひも、出な、いよぉ、ぐぅ、ッ
「あなたが許してって言うまでするよ」
「ややめ、ないで、もっと、して、ほし
「まだ足りないの?もっと?」
「もっと、もっとして、いっぱいほし、あぅ

ジョングクがギリッと唇を噛み締めながら前髪をかき上げた。汗が落ちて最高にセクシーで、こんな子をおれが独占しているんだと思うと腹の奥からまた愛おしさが込み上げてきて。──ジョングクはおれのなの。悪いけど、ずっとずっとおれの子なの。本当はみんなの前で唇に深く口付けて知らしめたい。ジョングクはおれのもの。

「じょんぐ、くっン、すき、すきぃ
「ッは、かわい、俺も好きだよ、テヒョンアっ」
「あいし、てる、すき、ン、んううっ

唇をジョングクのそれで塞がれた瞬間後ろでもイってしまい、びくん!と大きく身体が痙攣した。ぎゅうと思い切りナカを締め付けてしまい、ジョングクが思わずと言ったように眉を寄せて喘ぐ。ナカでぴくぴく動くジョングクの動きが伝わって、じわりと温かいものが広がる。ああまたナカに出されたんだと分かって、満足感が胸を満たした。そうしたら急に意識が遠くなっていく。感覚がばかになっていて、ジョングクがちゅう、と口付けでくれたところでもうおれは意識を保っていられなくなった。


目が覚めたらもう朝になっていて、広いベッドにはおれ一人しかいなかった。それがとても寂しくて、「じょんぐがぁ〜っなんでいないのお〜……」と歳上のくせに情けない声が出た。だってたくさん愛し合った後目が覚めた時にひとりぼっちだったらさみしいでしょ。おれは起きたらすぐに抱き締めてくれなきゃいやなのだ。

「あ、テヒョンア。体調だいじょ……うお!」

ぱっとすぐに部屋に顔を出してベッドに近づいてきたジョングクに思い切りタックルするみたいに抱きついた。でもよろけることなくしっかりおれを抱き留めてくれる。あー好き。本当におれのジョングクはかっこいい。

「おれが起きたらそばにいてって言った」
「ごめん、ご飯の準備してて」
「ありがと。でもだめ。さみしいから」
「ふふ、わがままだね」
「だめ?いや?」
「嫌なわけないよ、かわいい」

ジョングクはぎゅうと包み込むように抱き締めてから、ちゅうとおでこにキスをくれる。おれは心までしっかり満たされる感覚にため息をついた。身体の奥の奥までたくさん愛されるのも好き。でも起きてからジョングクがたくさんキスして抱き締めてくれるのも堪らなく好き。ああおれのものだって感じられる。

「ねえ、今日何時まで仕事かな」
「えーっと……忘れたけど結構帰り遅いよね」
「じゃあえっちできないかな……」
「昨日めっちゃしたのに身体痛くないの?」
「痛いしだるいけど〜……でもしたい」

ね、おねがい。そう言って上目遣いに見上げたらジョングクは絶対断らない。全部知ってるんだから。

「あなたの体調が一番大事なんだからね。無理しないでよ」
「なんか最近体力ついたから大丈夫」
「確かにちょっとタフになったよね……」

ジョングクが笑いながらおれの髪を愛おしげに撫でる。とろりと甘い蜜みたいな目。これを向けられるのはおれだけ。ああかわいい。本当はまだまだ愛し足りないのに。ジョングクの服の襟をひっぱってキスをねだるため、おれは目を閉じた。








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