小説 | ナノ





『………』
「なんですか、じっと見て」
『いや、ばにーちゃんの髪うねうねだなと思って』
「仕方ないでしょう、こう雨続きじゃあ。それと僕はバニーじゃない、バーナビーです」
『やっぱり天パなのね、ばにーちゃん』
「天然パーマに悪い奴はいないし、バーナビーですってば」
『よろずや?』
「いいえ、バーナビーです」
『会話ちゃんとしようよ』
「そっくり貴女にお返し致します」
『ばにーちゃん』
「………」
『無視か!』
「………」
『ばにーちゃん、髪触りたい』
「………」
『触っちゃうよー』
「………」
『ふふふ、うねうねしてても柔らかいんだね。ばにーちゃんの髪好き』
「バニーじゃない」
『はいはい。バーナビーの髪好きだよ』
「…髪、だけですか」
『うわ萌え死ぬ』
「は?」
『拗ねたばにーちゃん可愛いとかなんでもないです。髪だけじゃないよ、ホントもう全部好き』
「…当たり前でしょう」
『萌 え 死 ぬ』
「ふん、よく分からない事ばかり言う口は髪でふさいでしまいますよ」
『ちょ、頭ぐりぐりとか可愛すぎてワクテカするからホント止め…嘘ですごちそうです』
「…嫌がらないんですか」
『え?全然』
「…嫌がったら、口でふさいでやろうと思ったのに」
『マジでばくはつする五秒前』
「止めてください、貴女が居なくなったら困ります」
『デレがパない!』
「あ、雨止みそうですよ」
『え?ああ、うん。なんかどうでもいいばにーちゃん可愛い』
「僕の髪型がきっちり整ったら買い物に行きましょうか」
『最後はナルシストでしめるだと貴様』
「…なんか可愛い可愛い言ってましたけど、貴女の方が可愛いですよ」
『は、ハンサムオチ!』

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -