『……はあ、散々な食事だった…』
あの馬鹿兎の妄言で友達は帰っちゃうし、せっかくのお気に入りランチは美味しく感じられなかったし、一口ごとに"あーん"をせがまれて死ぬ程うざかったし、とにかくうざかったし。
休憩もした気がしないまま午後の仕事に戻る。
周りからは一層冷ややかな眼差しを向けられ噂が回るのは本当に早いなぁと感心しつつ、それに尾びれがついて回ってやしないかと不安になった。…ああ、いくら勝手について来られ勝手に席を隣に取られ勝手に会話に入ってきたとしても一緒の空間になんかいるべきじゃなかったな。
昼下がりの日差しを浴びながら私の心はどしゃ降り…そんな二流にも程がある80年代歌謡曲みたいなフレーズが浮かんで更に落ち込んでしまった。
少しは真剣に悩もうよ私!
真剣に悩めばきっと、違う不安と葛藤で埋めつくされてしまうのでしょうけれどね。
いい加減、冗談は止めてよヒーロー。