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私の彼、真太郎はシャイだ。


だから、そんな彼がアレを購入する姿が気になった。てか、想像できない。

けど、実際、真太郎も男であって、私に男らしく告白してくれたのも事実。いづれはそういうことをする時も来る。



あんまり想像できないけど……





そう思いながら部活終わりでそわそわしている真太郎を見つける。



「今日は、ちょっと用があるのだよ。だから先に帰ってくれるか愛実?明日、楽しみにしている。」



「あ、うん。じゃぁ、先に帰るね。また明日。真太郎の家で」



「あぁ、気を付けて帰るのだよ」




一緒に帰れないと聞き、もしかしたらと思った。


先に帰るふりをして待ち伏せし、後ろをついて行くことにした。すると、なんだかよくわからないけど、小さな商店街へと進んでいく。





「商店街にドラックストア―とかあったっけ?」






疑問に思いながらも慎重に尾行する。





けれど、彼が入ったのは古本屋さんだ。


少し埃っぽい店内で、レジカウンターで御爺ちゃんがうつらうつらしているだけで、他にお客さんはいない。幸い、店内は薄暗く、微妙な広さだからばれないかな?と時間をおいて店内に入った。




「えっと……しんたろ……ぉ、っと」



キョロキョロと進めば5つ目の棚を過ぎてすぐ、真太郎を見つけ、急いで隠れる。

少し距離があったのと、彼が真剣に本を眺めていることが幸いして見つかることはなかったが……




なんの本読んでるんだろう?



目を凝らして、よく見てみる。




「すごす…る!女がよ…こぶセッ…ステク……」




たぶんだけど‘すごすぎる!女が喜ぶセックステク!‘と言うタイトルらしい





って、真太郎!なんて本を……


てか、明日の行為にも教材が必要なのか?そうなのか?

やっぱり真太郎は真太郎だなぁ……あ、しかもレジに持って行ってるし。買うんだね。




まぁ、レジの店員御爺ちゃんだしね。




「ほほっ、若いのぅ」



いやいやいや!めっちゃ御爺ちゃんニヤニヤしてるし!真太郎、めちゃくちゃ顔真っ赤だし!!


人選ミスだよ、いや、店舗選択ミス?なんにせよ、本当にどんまい。







ちょっと可愛そうに思いながら再び尾行を開始する。



今度こそ?ドラックストア―かな……




って、調剤薬局だよ!!!?


まぁ、薬局には変わりないけど……確かに店員さん、おばちゃんだけど……






「どうしよう。広いけど、街の調剤薬局じゃぁ、入ったらばれるよね」




考えた私は様子がうかがえるところへと移動し、中の様子をうかがう。




「え?てか、真太郎なんでおばさんと話してるの?」




え?なにか?アレの場所聞いてるの?



いやいやいや、聞くもんじゃないでしょ!入って速攻場所聞くとか!まず探そうよ!




ってええええ!おばさんも何、嬉しそうに商品持ってきてんの?しかもなんかおすすめしてるし……!!」




「あ、真太郎の顔がまた真っ赤になってく。」




そりゃそうだよね。


中の声は聞こえないけれど、店員のおばさんが4種類くらいのさまざまな箱を持ってきては一つ一つ説明をしている。最初こそ真剣に相槌を打っていた真太郎だけど、ドンドンと顔が赤くなってゆく。





「あ、なんかおばさんに強制的にひと箱持たされてる。」





これにしなさい!とばかりに押し付けられた真太郎は、もうほとんど説明も聞ける精神状態でないのか早急に代金を払うと商品を受け取り足早に店を出てきた。




よくわからないけど……真太郎は慎重派だね。調剤士さんに説明を聞いてから買うとか、本当に勇者だ!うん。男らしい!!




「明日のデート………お互い頑張ろうね」






私のためにいろいろしてくれていた真太郎に少しうれしくなり、私は真太郎に初めてを上げる決心を固めた。
















END





余談



緑間君はきっと何事も人事を尽くすのだろうな(笑)と言う管理人の妄想。ご拝読ありがとうございました。

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