衝撃的事実が浮上。いのもキバもわたしと先生の関係をもともとしていたと。いのと先生は近所で昔から仲が良かったため、わたしのことを相談していたらしい。キバなんて全部知ってて焦れったくなってわたしに告白してきたとか。うん、一体告白を何だと思ってるんだろう。ていうかわたしもキバがヒナタ大好きなこと知ってたわ。自分のバカ。


「先生のバカヤロー」

「八つ当たりか」

「そうかもねー」

「何だそれ」


あれから先生とは仲良くお付き合いさせて頂いてます。いのとキバにはたくさん迷惑かけたなあ、うん。仕方ないからこのことは許してあげよう。


「先生ーひまー」

「俺は忙しい」


最近は先生の部屋によくお邪魔するようになった。俺のくせに意外と部屋が綺麗でびっくりしたのはごく最近のことだったような、そうじゃなかったような。


「つーか2人のときは先生じゃねぇだろ」

「…シカマル」


未だにこの呼び方には馴れない。呼ぶたびにドキドキするし、心臓が破裂して死んじゃうんじゃないかって思う。そんな乙女チックな自分が気持ち悪い。昔では全くと言っていいほどあり得ないことだったからなあ。


「あと10分で終わっから待ってろ」

「はーい」


と言いつつも特にすることも無いので先生の部屋を物色。って言っても目に見えるとこを主に。さすがに引き出しを開けたりするのはまずいと自分でも思う。それに知らない女の子の写真とか出てきたら最悪だし。先生のことは信じてるけど自分に自信がないからやっぱりそういうことを考えてしまう。何だか気分が萎えたので先生のベッドに座って待ちぼうけ。


「名前」

「んー?」

「今まで不安にさせて悪かった」

「……?」


突然向かいあって何を言い出すのかと思えば何故かそんな言葉が出てきて。


「わたしは先…シカマルといれれば幸せだよ?」

「おー」


今日の先生はなんだか甘えたがり。腰に腕を回してきてわたしのお腹に頭を押し付けるような状態。


「何かあったの?」

「手だして?」

「は?」

「いいから」


言われた通りに出せば左手の薬指にシンプルで可愛い指輪。


「名前が卒業したら結婚しよう。それまで予約だかんな」

「…う、ん」

「泣くなよ」

「だって嬉しいんだもん」


こんなサプライズだめだよ。心臓に悪すぎる。嬉しくて涙がこぼれ落ちる。自分では止められない涙。止められるのはきっとシカマルだけ。もしシカマルが泣いたときはわたしが止めてあげるから。



だから今は優しく抱き締めて、くちづけをして?そしたら涙は止まるから。




優しいくちづけを