水槽意外と深いよ?もし水が頭よりもたくさん入ったら、溺れちゃうかもって位の深さだよ…コレ。でも、今は2人をとにかく信じないと。シカマルがいるんだから、大丈夫だよね。


MC「では、第1問」


は、始まっちゃった。どきどきするし心臓が潰れそう…。緊張したときは、手のひらに人を書いて飲み込む、っと。うん、あんま変わんないね。


あ…シカマルすごい真剣な顔してる。わたしの為だったらいいなあ、って考えてる自分がいる。こんなときにこんなこと考えてるのは、ちょっと不謹慎かもだけど。

にしても、ナルトは相変わらず楽しそうにしてるよ。なんかムカつく。無事に水槽からでたら文句いってやろ。


M「3匹のネコが3匹のネズミを捕まえるのに3分かかります。では100匹のネズミを100分で捕まえるにはネコは何匹必要でしょうか?」


これクイズって言うより計算じゃないですか!?

えっと3匹のネコが3分で3匹のネズミを捕まえるなら、この3匹のネコは6分で6匹のネズミを捕まえる事が出来るから…

100分あれば100匹ねネズミを捕まえられる!だからネコは3匹のままだ!

おお、わたしにしては良く出来た。って…シカマルとかが答えなきゃ意味がないじゃん!


“ピンポン”


え、音がちゃっちくないですか?しかもシカマルたちじゃないし!このままじゃ負けちゃうんじゃ…


「3匹のままだろ!」


正解じゃん。おいおいおい間違えてよ。てかシカマルわたしより頭全然いいんだから先こされないでよ。ああ、不安。


M「残念不正解!」


え?う、嘘…。じゃあ何匹…?
というか確信したよ、やっぱりわたしに学力はないね!あ、どうでもいいか。


“ピンポン”


え、誰が押したの…ってシカマル!?


「4匹」


自信満々に答えたシカマルを信じるように、手を合わせて願う。


M「正解!ナルトチームに1ポイント。」


おお…さすがシカマル。やっぱり頭いいんだね。うん。いつもめんどくせぇしか言ってないしやる気感じらんないけど、やる時はやる男だね。もう惚れ直しちゃったよ!


「シカマルすげぇってばよ!」


ナルト騒ぎすぎ。シカマル叩きすぎ。触りすぎ。男に嫉妬するって、どんだけわたしシカマルのこと好きなんだよ。わたしのバカ。

う、あ、シカマルこっち見てるし。しかも口パクしてる…?


…ら?

だよね?…多分。

…く?

…しょ?


…ああ、楽勝ね!
わたしが言葉を分かったのかどうか理解してたかは分からないけど、シカマルは素晴らしいくらいのドヤ顔をしてました。
でも凄く逞しいですシカマルさん。


M「じゃあ正解したナルトチームに4匹になる理由も教えて頂きましょう!」

「めんどくせぇ…」


うん、その気持ちは分からなくもない。でも正解したんだしかっこよく決めちゃえ!あ、何か楽しくなってきた。


「ネコが3匹いりゃ残ったネズミ1匹を1分で捕まえられるかっつーとそうでもねぇ。結局ネズミ1匹捕まえんのには3分かかる。だから、かかる時間は102分になっちまう。つまり3匹で捕まえんのは無理。つーことは4匹いりゃ可能になるだろ。」


か、完璧だねシカマルさん。文句なしだよ分かりやすいよ。でもとなりのナルトはポカーンってしてるポカーンって。多分あれは理解してないな。


M「素晴らしい回答ですね!訂正する場所ないですよ!では第2問」


あと2問正解でこの水槽から出れる。って…あれ…?隣の子…下から水出てない!?


M「言い忘れてましたが、間違えた場合は下から水が1分間にに5cmずつ出るようになってしまうので気をつけてくださいね」


そんな笑顔で言えることじゃないよね!?隣の子だいぶ焦ってるからね!?しかも簡単に間違えられないよね…。1分間に5cm…。5分でもう25cm。はやく抜けれれば問題ないけど、長くなったらまずいよね。隣の子大丈夫かな…。


M「次の文は怪盗Xからの予告状です」


予告状とかすごい探偵っぽい。探偵事務所なら、何回かそういうの来てもおかしくないんじゃないか、って入りたての頃は思ってたけど、でも依頼は浮気調査とか人やペット探しとかだから、まだ一度もやったことがないのが現実。


M「ここには日時が書いてあります。暗号を解読して導きだしてください。あ、理由も付けて下さいね」




-予告状ー

ダイヤとエメラルドを明かす者へ
火の兄が剣をその手に握り
木の弟がナイフを持ちて戦う時

怪盗X より




ダイヤ?エメラルド?火の兄?木の弟?…意味がわかりません。こんなの解けるの?会場のみんな唸ってるし。問題的にも難しいのかな、やっぱ。


“ピンポン”


早っ!…シカマル!答え出んの早くない?信じてるけど早すぎて不安なんですけど!


「5月1日の午前2時15分」

M「理由をどうぞ」

「まずダイヤは4月、エメラルドは5月の誕生石だ。それを“明かす”っつー事から、予告日は4月30日深夜〜5月1日早朝と考えられんだろ。で、火の兄(ひのえ)は“十干の第3位”木の弟(きのと)は“十干の第2位”3、4行目が時刻を表してんのは明白。だから剣は長針ナイフは短針と想像した。これを踏まえると長針が3短針が2を指してる時刻。全部踏まえて考えりゃ、5月1日午前2時15分になんだろ。」


説明長いしもうついてけない!というか十干って何ですか。シカマルなんでそんなこと知ってんの?え、予告状とか来たことあるの?わたしが入ってからは一度も無いのに!水槽から出たらナルトに文句言うより先にシカマルに聞こう。


M「正解です!ナルトチームに1ポイント合計2ポイントあと1問正解で抜けれます。にしても貴方なかなかなものです。まさか本物の探偵だなんてことありませんよね?」


うわああ、すごいとこつくなあ。この人ほんとにただのMC…?って疑いたくなるよ。


「…んなことありえないっすよ」


笑顔で返したよナイスだシカマル!遅刻の対処の仕方といいシカマル対処の仕方上手いんだねっ!

あと1問正解でとりあえず第1ステージクリア。頑張れ、シカマル、ナルト。



あと1ポイント


(…が ん ば れ)
(…お う)
(口パク楽しいかも)




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