待ってたよ! 1/4
ここはとある小さな村
自然にあふれてのどかで平和な村
『んーっ!今日もいい天気』
1軒の家から女性が出てきた
ググーッと背伸びをしてあくびをして村にある川に沿って散歩を始める
彼女の名前はヒロイン
今年でちょうど20歳の女性だ
そよ風が吹いて、彼女の髪がふわりとなびいた
その顔は何処か寂しそうだった
待ってたよ!
スタスタスタ
川沿いを散歩していると
「あっヒロインだ」
『優希!』
そこにはヒロインの幼馴染の優希がいた
優希は最近結婚することが決まり、近々お嫁として村を出ていくことになっているのだ
「散歩してたの?」
『まぁね。優希もこんなとこにいていいの?』
「うん。荷づくりももう終わったから!・・・ところでヒロイン」
『なに?』
「あんたも結婚しないの?」
『な!?』
「だってあんたももう20歳よ!早く結婚しないと後々大変だよ!?・・・なんならウチがいい男紹介しようか?」
『・・・別にいいよ』
「・・・。あんた、まだ昔の約束気にしてんの?」
『・・・・・・だって、約束したから』
「そういって何年になると思っているの!?もう11年じゃない!相手だってきっと忘れてるわよ!!約束なんて忘れて別な人探した方が・・・」
『・・・あたしは、信じてるの。そしてなによりあたしの初恋の相手だから』
そういうヒロインの目は真剣だった。それを見てさすがの優希も言い返す気力が失せてしまい
「あんた、おばあさんになっても知らないからね」
と言って去っていった
『・・・。』
一体、どこをフラフラしてるんだろう。
幼いころに約束をした。
結婚しようって約束した。
あたしの初恋の人
孫悟空・・・
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