しえみちゃんが最近 ていうか初めて会った時からずっと俺に対してだけよそよそしいんだよなぁ
極度の人見知りってのは雪男に聞いてたし 自分から積極的に話し掛ければ仲良くなれるとか思ってたんだよ俺は
だがしかし、世の中そんなに甘くなかった 話し掛けても余り俺を見てくれないし 返事も曖昧 燐と居るときなんて謝ったり涙目になったりする
なんだ!!俺何かしたか!
しえみちゃんが嫌がることしたのか!いやまて俺 可愛い子が大好きな俺が可愛い子に嫌がられるようなことをするのか 普通
いいや、ないな これは神様に誓える
レディーファーストで紳士な俺が嫌がられたことなんてなかった、ああ 過去形じゃないか俺
そうだよな だって実際しえみちゃんには嫌われてるしな
いやまて 実は男性恐怖症とか?
じゃあ奥村兄弟と居るはずないよな、ああもうダメだ 俺生きていけない


『というわけなんだ どう思う』

昼休憩に ご飯を食べながら何を話すのかと思えばまた しえみのことか、とため息をつく京都組
流石にそろそろ仲良くなって明るい話をしたいものだと思う三人であった


「とりあえず 手前は紳士でもレディーファーストでもないやろ」

「せやかて坊 椎乃宮くん
女の子には優しい方やで」

『女の子じゃなくて可愛い子ね可愛い子』

「社山さん 奥村くんのこと気にしとんと違うか思うんやけど」

『え まさかの燐が好きとかか!!』

口元をを引き攣らせながら志摩に聞く雅人 内心気が気ではない

「いやいや そういうんやなくて
多分 社山さん 自分と雅人が話しよったら奥村くんが嫉妬してたん気付いてる とか…なぁ、」

『しえみちゃんってそんなに鋭いのか、』

確かにそうだ よくこけている所を目撃する塾のメンバーはしえみが鋭いとは到底思えない

「いや 今のは俺個人の考えで 本当に社山さんがそういう考えかはわからんし」

「本人に聞けばええやろ」

『これだから駄目なんだよ勝呂は
お前 モテないぞ』

「おおおおおまっお前ぇっ
今それ関係ないやろが!!
俺は雅人が悩んでる思うてアドバイスしただけやろ!!」

「あきまへんって 坊
女の子ってのは探られるのは嫌いなんやでー」

『そーだ そーだっ
しえみちゃんは人見知りだから尚更っ』

「‥‥‥そこまで分かって 何で雅人は社山さんと仲良くなれへんのや」

『俺が聞きたいくらいだよ
ああ もう志摩何か考えないか』

パンをくわえて 志摩の背中によっ掛かる雅人

「そうやなぁ 一番手っ取り早いんなら奥村くんに協力してもらうのがええかもなぁ」

「はぁっ 何言ってんねん
お前の考えやったら奥村の阿呆が原因なんやろ その原因にどうやって‥‥」

「べつに奥村くんやなくても奥村先生でもええんですよ 坊」

子猫丸には志摩の考えが分かっているようだ

「はぁ? ますます意味わからへんわ」

「重要なのは社山さんと仲がええってことなんですよ」

『あ そうか』

「俺達が社山さんに言ったとして聞いてくれはる可能性のが低いし
原因を話してくれるなんて尚更ありえない」

「せやけど奥村くんや奥村先生なら仲もええし 遠回しに椎乃宮くんの話をしたら聞き出せるかもしれへん てことですか 志摩さん」

「おー さすが子猫さん大正解や
まぁ 聞き出すんは奥村先生に頼んで説得は奥村くんが最適やなぁ」

『でも燐 手伝ってくれっかなぁ
あいつ俺のこと大好きだから へへ』

にやにやしながら言う雅人

「俺かて雅人のこと好きやあああっ」

『俺も志摩が好きだーっ』

ぎゅっ

「何してんねん」












結局こうなる
(あ そろそろ昼休み終わります)
(いややーっ 離れたないっ)
(志摩は可愛いなあ)













毎回二人がいちゃついて しえみちゃんの問題が解決しない



20110525*