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小さい頃からおひさま園で育ってきたから長い間一緒に過ごしてるみんなだけど、私はこいつにだけは絶対気を許せない。それは、
「#2#、どけよ。部屋にはいれないだろバカ」
「…頭にチューリップ咲かせてるやつに言われたくないし」
「はぁ!? これはチューリップじゃねぇよ!」
私の部屋の隣の部屋を使っているの南雲晴矢のことだ。いつもいつも喧嘩を吹っ掛けてきて、本気でうざいと思ったりもするけど、何年も一緒にいるもんだからなんだかもう段々慣れてきちゃってるっていうのもあって、ちょっとはまともな会話もできるようになってきた、と思う。
「…でも、風介やヒロトも言ってたよ、チューリップって」
「ふざけんなよ… ヒロトまで言ってたとかありえねーだろ」
「どんまーい」
「うっぜー」
「うざいのは晴矢でしょ!」
そう、いつもこんなかんじで喧嘩が発展していく。こういう私達の言い合いを、他の皆は凄く憐れんだ目で見てくる。そして、ついには瞳子姉さんもぶちギレて、「何やってるの、やめなさい!!」っていう凄まじい怒鳴り声で仕方なく口を閉じる。
「…はぁい」
「ほら、お前のせいで怒られたじゃねーか」
「…晴矢、いいかげんにしなさい」
「…すんませんっした」
「もう…」
だけど、最近までは晴矢だってこんなんじゃなかったんだけどな。でも、今となってはこれが日常化してるし、正直戸惑ってたりする。
だって、こうなっちゃったのは晴矢のせいじゃないから。
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