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「っ…んぅ、…ふぁ」
ちょ、ちょっと待っ!
下唇を軽く噛まれ、慣れたようにスルリと舌が入って来て、絡まる。
「…〜んん、は…ァ」
最後に舌の裏側を舐められて、唇を離された。
「…っ?」
少し驚く。このままソファへなだれ込むと思ったのに流君は余韻も残さず、スクリとソファから立ち上がると部屋を出て行ってしまった。
やっぱり
流君って気分屋だ…。
日向さん達は
『やっぱり流生の飼い主は君だな』って偶に言われるけど、全くそうではないと言う事をわかってくれないかなぁ。どっちかというとオレの方が飼われてるって気がするんですが…
だからと言って離れる気はないんだけど…。
息を整える数分間後、箱に付いたリボンを摘まんで流君が帰ってきた。
箱を開けたら、裏に名前の彫られたあの指輪が2つ。
オレにはサイズが大きい指輪に満足してると、流君もそこで初めて指輪を手にとって見ていた。
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