title | ナノ


透明水彩の中で滲む景色
まだなにも触れていないのに
わたしの中の世界をあげる
二つとして一つとする
はっきりとした曖昧
少女はいつ消えたの
それがいつかは教えない
爪先立ちの渡り鳥
目隠ししたのはされたのは
宝石にはならない石達
嘘を重ねて愛を育む
苦しい時ほど幸せなことはない
木漏れ日の誘惑

お願い、どうか笑っていて

絶望的なおもてなし
海水に委ねた手紙
なによりも、だれよりも
気付けば愛へと変貌するのです
橙と屋根
泡になるその前に
原点へ還るならば
明日のキスの仕方
蜜な花びら
どこから食べてあげようか
意地悪な隣人
座標が崩れた午前4時
そう、僕だけが知っている



<< | >>
BACK