resubmit2 宮地清志
※answer2 宮地清志の裏の話的なやつです。純粋なハッピーエンドがお好みの方にはオススメできません。ご注意ください。
好きだった。ずっとずっと好きだった。
大きな黒目も、白い肌も、赤い唇も、艶やかな髪も、全て自分のモノにしたくなるほど。
“ゲームをしないか?”
そう赤司に誘われたとき、迷った。最初は参加するつもりだったが、それでは意味がないことに気づいた。もしここで参加する道をえらんでは、他の奴らと変わらない。
俺は他の奴らとは違う。お前のことを傷つけない。本気で大切に思っている。
そう分かってもらうためには、ゲームに参加する必要はない。
『だって、嬉しかったから』
ああ、俺の選択は間違っていなかった。
頬を染め、恥ずかしそうに顔を俯かせると姿がいじらしい。なんて可愛いのだろうか。
そして、今この瞬間、名前の全てが俺のものとなったのだ。
「目移りしたら、許さねえからな」
『…っ、し、しないよ。宮地くんだってしないでよ』
「あ?誰に言ってんだよ」
キスをして釘を刺すようにそう言えば、慌てた様子で首をふって、俺もだなんて言ってくる。
まさか。俺が名前以外を愛するなんて馬鹿げたことがあるハズがない。こんなにも彼女を愛している俺が、そんなこと絶対に有り得ない。
額をくっつけて微笑めば、嬉しそうに笑う名前。
この笑顔も、もう俺だけのものだ。
もし、これで彼女に手を出すヤツがいたら、その時は、もちろん。
「ぶっ殺すけど」
『?え?今、何か言った?』
「いや、何も」
手を握って2人で歩き出す。
名前の手に触れていいのも、髪を撫でてもいいのも、キスをしていいのも、そして、彼女を殺していいのも、全て、俺だけだ。
殺すことなんてない?まっ、そりゃそうかもな。
名前が“俺のもの”である限りは、な。
宮地清志 END
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