俯かないで、前を向いて
学校を終えて帰宅したナツは、ラクサスの部屋を訪れた。
「聞きたい事だ?」
部屋に訪れてナツが口にした言葉をラクサスが繰り返す。頷くナツに、ラクサスは面倒そうに顔をしかめた。
「最近グレイのやつ機嫌悪いだろ」
「あいつはこの時期になると毎年ああなんだよ、ほっとけば元に戻る」
elementsに加入して数カ月しか経っていないナツとは違い、付き合いの長いラクサスには分かっているのだろう。
「用件はそれだけか?済んだなら出てけよ」
ラクサスに背を押されて扉へと向かいながら、ナツは首をひねって振り返った。
「ラミなんとかって知ってるか?そこのリオンって奴なんだけど」
「蛇姫の鱗だろ。リオン・バスティアなら何度か顔を合わせてる」
「そいつとグレイって……」
ナツの言葉を止めるように、ラクサスは目の前にある扉に手を叩きつけた。ナツの逃げ場を塞ぐように両腕で囲い、耳に口を近づけた。
「人の事嗅ぎまわってる暇があるなら、演技の練習でもしてろ」
苛立ちの含んだその声に、ナツは体を小さく震わせた。出会って当初のような嫌悪のあるそれに、ナツは戸惑いながらラクサスを見上げる。
「なんで怒ってんだよ」
ラクサスは小さく息をつくと扉を開け、ナツを外へと押し出す。
「本人に直接聞け。あいつも、お前になら話すだろ」
ナツが言葉の意味を聞き返す前に、扉を閉じられてしまった。
扉を恨みがましく見つめているナツに声がかかる。
「なにやってんだ?」
振り返れば、今帰宅したばかりなのだろう、グレイが立っていた。
「ラクサスの部屋にいたのか?」
「あ、おお。お前が最近変だからさ、なんか知ってるかと思って……ほっとけって言われた」
ナツの言葉に、グレイは困ったような曖昧な笑みを浮かべた。
「心配掛けて悪い。この時期になるとどうも駄目でさ」
グレイの言葉からラクサスの言っていた事は正しかったのだと分かる。
ナツが感心していると、グレイは俯きながらも続けた。
「もうすぐ、ウルの命日なんだよ」
ナツの意識は完全にグレイへと戻された。ウルというのが養母だと、グレイから話しを聞いて知っている。そして、グレイを庇って亡くなっている事も。
長い間、おそらく今も、グレイは己自身を責め続けている。グレイが不機嫌だったのは、過去のことから悲観的になっていたのかもしれない。
ナツは話題を変えようと頭を働かせた。
「お、俺はてっきりお前が苛められてんのかと思ったぜ!リオンってやつと仲悪いみてぇだしさ!」
苛められているなど男としては自尊心が放っておかない。言い返してくると予想したナツだったが、目の前のグレイは顔を俯かせたままだ。
「リオンは、俺の兄貴だ」
まるで周囲の空気が重くなったようで、ナツはそれ以上言葉を発せなかった。
そんなやり取りをしたのが昨日。今日もグレイの様子が通常に戻ることはなく、今日は一人での仕事があるからと学校を途中で抜けてしまった。
最後まで授業を受けたナツは、徒歩で帰路についていた。昨日のグレイとの言葉を思い出して、小さく息を吐き出す。
「リオンってやつがグレイの兄ちゃんで、グレイが兄ちゃんを怖がってんのか。それって、やっぱりウルの事に関係あるんだよな」
グレイは己を責めている。リオンもグレイを責めているのだろうか。考えられなくもない。
難しそうに呻りながら歩いているナツに、声がかかる。
「ナツ」
思案に沈んでいたナツの意識が一気に浮上した。慌てて足を止めて顔をあげれば、その目にはイグニールの姿が映る。
「俯いたまま歩くと危ないぞ」
ぼうっと見上げるナツに、イグニールは笑みを浮かべながらわずかに首を傾けた。
elementsのメンバーは皆ナツよりも年上だが、イグニールはそれ以上に年を重ねていて、無条件で気を許してしまえる雰囲気があった。少なくとも、ナツはそう感じていた。
ナツが喋り出すのを黙って待っているイグニールに、ナツはゆっくりと口を開いた。
「イグニールに怖いもんってあるか?」
イグニールはナツの問いが予想外で、一瞬反応が遅れた。だが、見開いた眼はすぐに細められる。
「少しドライブに付き合ってくれないか?」
ナツは周囲を見渡して、イグニールの言葉を理解した。
考えに集中していて気にならなかったが、今いる場所は道のど真ん中である。裏通りでもない上に夕方で人通りが多い。もちろん、今話題中のナツと人気俳優のイグニールの二人がいれば、注目されるのも当たり前だ。
ナツは、幾多の視線に口を元引きつらせた。
「わ、悪い……」
肩を落とすナツの頭を撫でると、イグニールは歩きだした。
「謝る事はないよ。おいで」
肩越しに小さく振り返ったイグニールに、ナツは表情を緩めて、イグニールについていった。
すぐ近くの駐車場に止めてあった車に、二人で乗り込み、イグニールは逃げるように車を走らせた。
暫くして、車を運転しながらイグニールが口を開く。
「後ろにシュークリームがあるから食べなさい」
「え、シュークリーム?!」
勢いよく振り返ったナツは、後部座席に放置されていた袋に目を止めた。紙袋には洋菓子店の連想させるような店名が書かれている。ナツは手を伸ばして紙袋を取った。
紙袋の中には箱があり、それを開ければ箱いっぱいにシュークリームが詰められていた。
「これ、食っていいのか?」
「ああ。どれがいいか分からないから全部買ってみたんだけど、好きなのはあるかな?」
シュークリームに手をつけようとしたナツは、イグニールへと顔をあげた。イグニールの言い方は、ナツの為に選んだように聞こえる。
「味なら箱に書いてないか?店員が書いてくれたはずだけど」
ナツが味を選んでいると勘違いしているようだ。眉を落とすイグニールに、ナツが口を開く。
「箱に全部書いてあるよ。そうじゃなくて、これ俺に買ってくれたのか?」
「ナツは甘いものが好きなんだろう?その店のシュークリームがおいしいと聞いたんだけど、気に入らなかったか?」
「いあ、シュークリームは好きだ、けど」
戸惑うようなナツの声に、イグニールは漸くナツの言いたい事を察した。
苦笑しながら口を開く。
「ナツを甘やかしたいんだ」
きょとんとするナツに、イグニールは一度言葉を飲み込んで、付けくわえた。
「父ちゃんとして」
その唇が微かに戦慄いていた事は、ナツは言葉に意識が向いていて気がつかなかった。
驚いたように目を見開いたが、その表情は次第に笑みに変わり、ナツはシュークリームを手にとってかぶりついた。大きくかぶりついたせいで、口の周りにクリームがついてしまったが、気にした様子もなく運転中のイグニールに笑みを向ける。
「ありがとな、父ちゃん!」
「、ナツ……」
でも。ナツは続ける。
「イグニールってすげぇんだな。もう役になりきって……うわぁ!?」
ナツの言葉に、イグニールは力が抜けるように頭をハンドルに打ちつけた。その拍子に運転操作が乱れ、真っすぐに走っていた車は速度を持ったまま左右に揺れる。
すぐにイグニールが操作を取り戻したが、今の一瞬の出来事はナツにはとてつもなく長い時間になっていた。
固まってしまったナツに、イグニールは近くで車を止めた。
「ごめんな、怪我はないか?」
「へ、平気だ。でも」
ナツが涙を溜めた瞳でイグニールを見上げ、イグニールは泣くほどの恐怖を与えてしまったかと罪悪感に顔を顰める。
ナツは手のひらをイグニールに向けた。
「シュークリームが落ちちまった」
イグニールは視線を下へと向けた。ナツの足元には、食べかけだったはずのシュークリームが無残にも転がっており、握りつぶしたのだろうナツの手はクリームで汚れていた。
「……怪我がなくて良かった」
イグニールが言えたのはそれだけだった。
近くの公園で手を洗ったナツは、イグニールの待つ車内へと戻った。無残な姿になったシュークリームは綺麗に片づけられている。
「せっかく買ってくれたのに、落としてごめんな」
「お前は悪くないよ。それより、話しがあったんだったな」
元は、ナツがイグニールに会話を持ちかけようとして、人目を避けるためにドライブになったのだ。
話し辛そうに俯いてしまったナツに、イグニールは口を開く。
「怖いもの、だったか?」
「イグニールは人が怖いと思ったことあるか?」
ナツのする問いにしては予想外だが、見つめてくるナツの瞳は真剣なもので、イグニールは考えるように少しだけ間をおいた。
「人っていうのは、他人の目って事かな?」
「そう言うんじゃねぇんだ。自分がやったことで、そいつが怒ってるんじゃないかって、ずっと自分を責めてんだ」
まるで己の事を話しているかのようにナツの顔は苦しそうに顰められる。
「あるよ」
独り言のように小さく呟かれた言葉。それは微かにでもナツに届いており、ナツは目を瞬いた。
イグニールは誤魔化すようにナツの頭を撫でると、口を開く。
「誰の事を話したいのかは分からないけど、その人が怖いと思っているのは俯いているからじゃないかな。表情が見えないから怖くなる。そして、恐怖は見えるものさえも見えなくしてしまうんだ」
「見えるのに見えないのか?」
ナツには経験もなければ、辛い出来事などないという事だろう。難しそうに顔を顰めるナツに、イグニールは笑みをこぼした。
「もし大切な人が俯いていたら、少しだけ手を貸してあげるといい。それだけで、人は簡単に前を向けるようになる」
「手を貸す……」
「ナツにならできる。大切なのは目をそらさない事だ」
小さく頷いたナツに、イグニールは車のエンジンをかけた。
「もう帰ろう。遅くなると心配する」
宿舎へと戻る車内の中、外を眺めながら思案に暮れた。そして、宿舎にたどり着いたナツの目は決心に固められていた。
翌日、授業を終えた放課後。ナツは、グレイの手を引いて校舎内を歩いていた。
「どうしたよ、そんな急いで」
「いいだろ。今日は仕事ないってロキ言ってたぞ」
「仕事はねぇけど……」
グレイは繋がれている手から目をそらした。そのまま無言で足を進め、二人は屋上へと向かっていく。
階段を登り切り、屋上とを隔てる扉。それに手をかけ、ナツは肩越しにグレイへと振り返った。
「俺お前と約束したもんな」
グレイが言葉の意味を問う前に、ナツは扉を開け放った。
最初に視界に入ったのは、青空。下校時間になっても、日が長い今の時期では昼間と変わらない明るさを保っている。
空の明るさに目を細めたグレイは、次に目に入った銀髪に目を見開いた。
「……リオン」
反射的に顔を俯かせたグレイに、ナツは手を伸ばす。
「ちゃんと前向けよ」
グレイの顔を両手で挟んで、無理やり顔をあげさせた。弱々しいグレイの目を真っすぐに見つめる。
「俯いてると、なにも見えなくなるんだぞ」
ナツはグレイから手を放してリオンへと振り返る。
「悪いな、呼びだして」
「全くだ。貴様の事はうちの事務所でも噂になっているが……実物はたいした事はないな」
鼻で笑うリオンに、ナツは首をかしげた。
「よく分かんねぇけど、まぁいいや。俺は、お前とグレイがちゃんと話してくれればいいからさ」
リオンはグレイへと目を向けると、その弱々しい表情に眉を寄せた。まるで視界にいれたくもないかのように、顔をそらす。
「くだらん。そんな奴となにを話せというんだ」
「お前ら兄弟なんだろ、兄弟は仲良くしないといけねぇんだぞ」
「俺達に血の繋がりはない」
リオンの声は氷のように冷たい。しかし、ナツはリオンをまじまじと見つめた。
「お前ガジルに似てるな」
「誰だ、それは」
「俺の兄ちゃん」
無邪気な笑みを浮かべるナツに、リオンは小さく息をつく。
「言ったはずだ、俺とグレイに血の繋がりはない。貴様の兄と一緒にするな」
「俺とガジルも血なんか繋がってねぇぞ」
まるで何でもないかのように簡単に告げるナツに、滅多に表情を変えないリオンの目が見開かれる。
「俺、生まれてすぐ施設に預けられたんだ。ガジルも一緒でさ。でも、一緒に暮らしてんだから家族だろ?家族だから分かるんだ、ガジルの奴いつもムカつく事言うくせに最後はちゃんと助けてくれんだぜ」
父親を探すために無断で施設を抜け出して、芸能界へと飛び込んだ。連れ戻しに来ても、最終的には理解してくれた。それは、幼い頃から変わらぬ事だ。
「お前もちゃんと来たじゃねぇか。グレイの話ししたいって言ったんだから、本当に嫌なら来てねぇだろ」
ナツとリオンが顔を合わせるのは今この時が初めてである。そんなナツがリオンへと連絡をとれたのはロキの協力があってだ。ロキは他事務所のタレントたちとも交流がある。その情報網にリオンの携帯番号も入っていたのだ。
得意気なナツの表情に、リオンは口を開く。
「何故貴様がそこまでする」
個人的な事であり、いくら同じグループのメンバーだとしても介入し過ぎている。例え、それがグレイ自身の為を考えていたとしても、他人の為に動く事がリオンには納得できなかった。
「グレイは仲間で家族だからな」
「家族、か」
リオンは諦めたように溜め息をつくと、立ちつくしたままのグレイへと顔を向けた。
「お前とは、ウルが死んでからまともに話した事はなかったな」
先ほどとは違い、わずかにでも柔らかさのある声。それに驚きながらも身動きできずにいるグレイに、リオンは続ける。
「グレイ、お前が家族を作るまで見守るのがウルとの約束だった」
グレイの目が見開かれ、その口がウルの名前を声もなく発する。それを見て、リオンは数年前の事を脳内によみがえらせながら語り始めた―――――。
犯人ともみ合った拍子に、ウルは犯人が手にしていた刃物で傷を受けた。それは運悪く急所に入っており、出血が酷かった。すぐに病院に搬送されはしたが、処置しても手の施しようがなかった。
病院に駆けつけたリオンは、虫の息であるウルの寝るベッドへと近づいた。
『うる……』
不安で涙をこぼしながらベッドにしがみ付くリオンに、ウルは重い手を動かしてリオンの頭へと手を置いた。
『泣くな、リオン』
更に涙をあふれさせるリオンに、ウルは天井を見つめながら掠れた声で続ける。
『お前たちを一人前に育て、ちゃんとした家庭を作るのを見たかった……リオン』
リオンの頭に置かれていた手が、頬へと移る。涙で濡れた幼い頬を、優しく撫でた。
『グレイが自分の家族を作るまで、見守ってやってくれ。あいつは、きっと私の事で自分を責めるだろうから』
頷く事もなくただ泣き続けるリオンに、ウルは笑みを浮かべた。
『もちろんお前もだぞ、リオン。……私の大事な息子たち、いい男になりな』
その笑みは、死に際には相応しくない度に綺麗だった―――――。
グレイはその場に居なかった。当時の事件は幼いグレイには衝撃が強すぎ、救急車で運ばれていくウルの姿に身動きが取れずにいたのだ。
初めて語られたウルの最後の言葉。それを呆然と聞き入るグレイに、リオンは口を開く。
「俺はお前を恨んではいない」
「そんなわけねぇだろ、だってウルは俺のせいで……」
「ウルが死んで暫くはお前が憎かった。それは事実だが、ウルの死を無駄にするつもりはない。お前を責める事は、ウルの誇りを傷つけることになるからな」
ウルにとって、血の繋がりなどなく共にいた時間がわずかだとしても、リオンとグレイは我が子同然だったのだ。
刑事としても母親としても、グレイを守った事は誇りである。それを否定する事は、今でもウルを慕っているリオンにはできない。
体を震わせながら顔を俯かせるグレイ。それは、同じ行動でも先ほどまでとは違う。
ナツはリオンへと振り返り、不満そうに尖らせた口を開く。
「それならもっと早く言ってやれよな」
「こいつが勝手に避けてきたんだ。ウルが死んだ後俺達は別の施設に引き取られた。そいつが、俺と別の施設を希望したんだ」
リオンと顔を合わせることはできず、己を責めた。グレイがとった行動は、リオンと距離を置く事だった。
「俺は、ずっと、逃げていただけだ……」
グレイは拳を握りしめながら、顔をあげた。
久しぶりに向き合えている。ずっと俯いていて、表情なんて見えなかったから、思いこんでいた。もっと、憎まれていると。
「情けない顔をするな」
溜め息交じりに呟きながらも、リオンの口元には笑みが浮かんでいる。グレイの目にはそれがちゃんと映っており、その端には、無邪気な笑みを浮かべるナツがいる。
「ッ、ありがとう……」
震える声が紡いだのは、謝罪ではなく感謝の言葉。止まることなく流れる涙。それを隠す様にグレイは手で目を覆った。
視界をふさいでいても今は分かる。世界は自分が思っているような暗闇ではなく、優しくて暖かいと。
リオンと別れたグレイとナツは、未だ校舎から出られずにいた。
校舎内の各場所に設置されている手洗い場で、グレイは顔を洗っていた。それを、ナツは手洗い場に腰を駆けながら待っている。
「まだかー?」
ナツの声に、グレイは手を止めて振り返った。その目は泣いたせいで腫れており、少し冷やした程度では腫れは引かない。
顔から水滴を垂らすグレイに、ナツは小さく噴出した。
「よかったな、今日仕事なくて」
グレイは最後の悪あがきに、顔に水をうちつけた。ハンカチで顔を拭いながらナツへと顔を向ける。
「お前さ、何でここまでしてくれたんだ、わざわざリオンまで呼び出して」
先ほどリオンも同じ問いをし、仲間であり家族だからとナツは答えた。
グレイの問いに、ナツは立ち上がりながら口を開く。
「だって、約束したろ」
それは、屋上に訪れる前にも言った言葉。それを脳内で繰りかえしている内に、グレイは記憶の中に一つだけ当てはまるのを見つけた。
――――俺が道草食っちまった時は、お前が迎えに来てくれよ。
熱を出した時、グレイはナツにそう言った。ナツもだが、熱に浮かされていたグレイもその夜の事は覚えている。何せ、メンバーにさえ隠してきた傷を初めて曝しだしたのだから。
「腹減ったな。早く帰ろうぜ、グレ……」
歩きだそうとしたナツの身体は、グレイに抱きしめられることで止められてしまった。
きょとんとするナツに、グレイは抱きしめる力を強め、ナツの耳に口を寄せる。
「ありがとな」
耳にこそばゆさを感じながら、ナツはあやすようにグレイの背をたたいた。
2011,06,13
ウルの命日には、リオンとグレイが共に墓参りにいきました。ナツも同行していたり。
グレイのターンと言ったわりにはあんまりだ。。。
ナツによって救われ、グレイの執着は酷くなるのでした。