拝借した!





☆急展開なあらすじだゾ(バチコーン)☆
課題の資料を探しに図書室へきていたナツとグレイ。しかし、ナツはいつの間にか寝てしまっていて、目を覚ました時には下校時刻をとうに二時間は過ぎていた。しかも、ナツの寝顔を、グレイはビデオと写メで撮影していたらしく、それを知ったナツは涙目で激怒「いい加減にしろよ、変態!」絶交を言い渡されそうになったグレイは、データの消去でどうにか許しを得る事が出来たのだった。


資料はナツが眠っている間にグレイが見つけていたらしい。すでに明かりは消されていて薄暗い図書室。
下校時間を過ぎているのだから仕方がないが、ナツとグレイしかいない。おそらく校内を探しても、警備員以外はいないだろう。

「すっかり遅くなっちまったなぁ」

ナツの頭には帰宅しか頭にないだろう。しかし、こんなおいしいシチュエーションなど滅多にない。
グレイは口端を吊り上げた。

「二人きりなんだぜ、他にすることあるだろ?」

毎度のことで学習したのだろう。グレイの笑みに嫌そうに顔を歪めるナツに、グレイの手が伸びる。

「ナツ」

「もう、お前触んな!」

払おうとしていたナツの手は、逆にグレイの手に捕られられてしまった。逃れようとするがびくともしない。
睨むナツの瞳を、グレイはまっすぐに見つめた。常日頃異常な行動しか見せない人物がたまに見せる真面目な表情は、人を怯ませるのに十分な効果を持っている。ナツも、まさにそれにはまっていた。

「な、何だよ、急に」

手を取られ、真っすぐ見つめられる。黙っていれば顔の整っているグレイだ。ナツの胸の鼓動は、否定したい気持ちとは逆に高鳴っていった。

「ナツ」

静かに囁くグレイの声は、ナツの声よりも低く、耳に響いた。
ナツは思わずグレイから目をそらした。

「お前と二人きりになれるチャンスなんて滅多にねぇからな」

溜息混じりに呟かれ、ナツは首をかしげた。
意識した事がないから分からないかもしれないが、グレイがナツへと接触しようとするたびに、誰かしら邪魔が入っていたのだ。

「そうか?」

「ロキに始まって、ラクサス、ガジル、保健室のおっさん(ギルダーツ)、リオン、ヒビキ、ジェラール……きりがねぇ」

自覚がないナツには名前を述べられても理解できない。

「なぁ、大人しく口説かれてくれよ」

グレイの近づいてくる顔を、ナツは拒否する気にはならなかった。ゆっくりと唇が合わさり、すぐに離れる。ナツとグレイの視線が絡んで、再び唇が合わさった。
逃さないとばかりに、グレイの手はナツの後頭部へと回る。指で桜色の髪を弄び、舌で口内を弄ぶ。

「ん、ふぅ……」

鼻から抜けるナツの声に、グレイのなけなしの理性は崩れた。グレイの手がナツの制服の中へと侵入した。

「ん!ぁ、なにやって……!?」

もがき始めるナツの身体を、その場に押し倒した。ナツの許容範囲を超える行為。それが今から始められるのだろうと、ナツは直感で感じ取った。

「やめろ、バカ」

グレイは啄ばむような口づけを落として、ナツを見下ろした。

「……ナツ、お前が欲しい。お前を俺にくれ」

ナツの顔は、暗闇でも分かる程に赤くなっていた。先ほどよりも高鳴る鼓動は、危険信号の様だ。
ナツの唇はグレイの瞳に誘われるように言葉を刻もうとしていた。しかし、声が発せられる前に、グレイの手に寄って止められてしまう。

「待て」

まるで犬のしつけの様な物言いに顔を歪めたナツだったが、すぐにグレイの言葉の意味を理解した。静寂な廊下に響く靴音。警備員が巡回に来たのだ。
下校時間はとうに過ぎている。そんな時間に校内にいることが知られれば、罰が与えられるかもしれない。
ナツも大人しく口を閉ざした。
靴音は図書室の前で止まった。扉が開く音がして、グレイのナツの表情が強張る。グレイはナツを促して図書室の奥へと連れて行こうとするが、行動が遅かった。警備員の持つ懐中電灯がグレイとナツを照らした。

「くそ、」

闇になれていた瞳は、急に当てられた明かりに目がくらんだ。

「お前……」

警備員の低い声が響く。それにいち早く反応したのはナツだった。光を手で遮りながら警備員を見上げ、驚いたように、え、と短い声をもらした。

「ナツ?どうし……」

「うちの可愛い息子に何してんだ。あァ?」

警備員の手がグレイの胸倉を掴んだ。わけが分からず瞬きを繰り返すグレイ。ナツは、警備員に抱きついた。

「父ちゃん!」

抱きつかれた警備員は、瞬時ナツに柔らかに笑みを浮かべた。それを見て、グレイは頭をフル回転させた。

「お、お義父様!?」

「誰がお義父様だ」

冷たい声に、グレイはすかさず土下座の態勢に入るのだった。


20100427

トヲル様んとこの日記絵からの妄想だった、はず。。。



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