project | ナノ


論より証拠


真ちゃんは無表情とか、朴念仁とかいうやつがいるけど、俺はそう思わない。つうか、むしろ結構わかりやすいと思う。
そう思えるのはそのぶん俺が真ちゃんと一緒にいるってことなのかな、なんてな。
いやでもほんとにそうだと思う。
例えば今も、ほら。


「しーんちゃん」

「…なんだ」

「好き」

「っ!?」

いつも通り、爪を手入れしてる真ちゃんの後ろから声を掛けてみる。と、あらら、びっくりして爪磨き落としちゃったよ。
いや、いきなり告白されたら普通動揺するか。てか普通に動揺してるんだったらもうこの時点で無表情とかじゃなくね?
とか思ってたら爪磨きを拾った真ちゃんがいつもの声のトーンで睨んでくる。

「…いきなりなんなのだよ。何を企んでいる」

「別に企んでねーよ。真ちゃんってさ、割とわかりやすいよなーって」

俺がそう言うと理解できないものを見る目をされた。…全然信じてねーな。

「むしろ周りの奴らはわかりにくいと言うが」

「それは周りの奴らだろ。俺は違うの」

「…お前が勝手にいいように解釈しているだけだろう」

「ほんとにそーかな?」

「どういう…っん」

にやりと俺は笑うと、訝しげな真ちゃんの腕を引いて唇を重ねる。言ってわからないなら、証拠を見せるまでだろ?
至近距離の真ちゃんのまつげバシバシの目が大きく開かれる。と同時に、頬が赤くなった。
舌を割り込もうと真ちゃんの口を割ろうとすると、手を振りほどかれる。…ちょっと痛かった。

「な、なにをっ…!なにをしているのだよ!」

「ほら、そんなこと言っても真ちゃん顔真っ赤。わっかりやすーい」

「こ…んなこといきなりされれば誰だってこうなるだろう!」

「えー?そう?」

でもやっぱりくすくすと笑う俺を赤い顔で睨む真ちゃんはわかりやすいというか可愛い。

まあ、真ちゃんにこんなことできるのは俺だけだから、他の奴が真ちゃんのことわかりにくい、なんて言うのは当然か。


:::::


主従関係の模範生さまに提出させていただきました!
参加させていただきありがとうございます。

締め切り五分前です。只今締め切り五分前ですうわああああああ
一時間前に気づき慌てて執筆しましたわたしの馬鹿!!!!
とにかく、真ちゃんの可愛いところは高尾だけ知ってればいいよね!ていうことを書きたかったんです内容薄くてすみません

高緑末永くお幸せに!^^^^


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -