6、影─それから─
序でだから買い物を済ませ
依頼を受けていた人の所へ
コンセプトを聞いて
帰る頃には辺りは
すっかり暗くなって
霧も出始めていたため
近道をする事にしたが
その近道というのは
薄暗い路地な為
早足で進み始めた
ふと、私の影を覆うように
背後から影が延びていた
恐る恐る振り返ったら
長身で銀色の長い髪が風に揺れ
鋭い赤い瞳に見詰められ
身動きがとれなくなった
ただ見詰められては怖く
相手に何か用かと聞いたら
相手は不気味に笑った
?:身の程知らずだな
私に会ってしまった事を恨め
さらばだ、人形師
鈍く光る剣を高く掲げられ
あまりの恐怖に
動けなくなってしまい
振り翳される剣に
反射的に目を瞑った