2、目覚め─地下─
1つの鍵は地下室の鍵だった
中には入ると中は薄暗く
何年も放置されていたため
埃や煤だらけだった
エミリー:掃除が必要ですね…
部屋の隅に置かれた棺…
引き寄せられるように近付き
棺を開けたら中には
綺麗な人形が眠っていた
中心に輝く石の付いた鍵で
人形の腰にあった鍵穴に差し
ゼンマイを回してあげたら
その人形はゆっくりと目を開け
ボーッと天井を眺めた後
ゆっくりと立ち上がった
?:俺を目覚めさせたのは
そこの、お前か
喋った事に驚き唖然とする
?:おいっ!聞いてんのか
─ハッ─
ミラ:は、はい!
?:もう少し寝てたかったのに
よくも起こしてくれたな
エミリー:!!
ミラ様に「俺はここだ」と
呼び掛けたのは
アナタじゃないですか!
話が矛盾してます!
こんな凶悪人形
棺に戻してしまいましょう!
ミラ:せ、折角
目覚めさせたのに
また戻してしまうのは可哀想だわ
エミリー:ミラ様…
─それから─
名前は“ウィル”というそうだ
ウィルは屋敷内を見て回るそうだ
中でもウィルは
工房に興味を持ったようだ