愛し君の生誕について 狭い額 どうにも内側が見えない 夢見がちな彼女の6月 たまに反芻しては喉を焼いて 白い花はわたしの棺に たとえばのはなし 旅に出ます、探してください こうして日々を無駄遣い 赤い意図 トルソーと胸像 そして彼は太陽を喰らう 星を食む鳥 廻ることをやめた星の最期 二人だけの少し欠けた月 そもそも私はこの星で生きることに向いていない わたしにとってそれは、柔く甘く首を締めるものでしかなかった 処女の定義を述べよ 君と同一になりたい 彼は雑菌と悪意を知らない アダムの林檎が揺れる |