05


すぐバスルームに連れていかれて、孝さんがキレイに全身を洗ってくれた。
残ったちんこの熱も処理してくれた。
湯船に浸からせて、孝さんは縁に座って俺を見つめている。
身体中の傷がしみて、汗で薬が抜けていくのを感じた。

「俺、おつかいもできなかったわ」

少し自虐的に呟くと、孝さんは頭を垂れた、

「悪かった、ルーにちゃんと言っておくべきだった。前もって俺から伝えておかないと、アングラな店は厳しいんだ」
「いいよ、俺が駄々こねたからルーが仕事回してくれたんだし、誰も悪くないよ」

孝さんはため息をついた。

「ルー、かなめに会わせる顔ないって布団にもぐりこんでる」

やっぱり。俺の予想は当たってた。
思わず顔が綻ぶ。

「ルーに伝えて、」

今できるなりの憎たらしいであろう顔で、

「傷が治るまでセックス禁止って、もちろんあんたらもな」

孝さんは了解、と笑って風呂場を出ていった。
ぶっちゃけ怖かったとか色々言いたいことはあったけど、なんとなくちゃんと伝わってる気がした。
風呂をあがって身体を拭いていると、控えめにおずおずと巨体のルーが入ってきた。

「なにその顔」

いつものにやにやした顔はどこへやら、仔犬のようにシュンとしたなんとも可哀想な表情に。

「あ、あの、かなめ、ごめんなさい」
「いいって、それより聞いた? セックス禁止だからなー」

笑って言うと、ルーはさっと何かを取り出した。

「すごい治りが早い強い薬買ってきたよ!これで早く治してヤろうね」

さっさとにやにやした顔を浮かべるルーに、もうちょい懲らしめればよかったと後悔した。




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