03


次の日昼頃。
未だ出勤してこないルー。
多分光さんといるはずなんだけど罪悪感は否めず。
意外に孝さんは別に気に止めた様子もなく俺は違和感を覚える。
真っ先に怒りそうなのにおかしい。
光さんからの依頼もカフェ以来話が出ない。釣りも頼まれない。
これまたおかしい。

「孝さん、依頼どうするの」

パソコン弄ってる孝さんに問いかけるもあっさりと。

「進めてるから気にするな」

俺は何も聞いてませんが。
少し拗ねたい気分でベットに横になった。

「俺ってさ…役に立ってる?」

キーを打ち込む音が止む。

「…お前意外とネガティブだな」
「ネガティブってか拗ねてんの。気付いてよ」

ベットの天蓋を見上げながら愚痴る。
孝さんの足音がベットに近づいてきた。
怒られっかな。

「そういえば最近セックスしてなかったな。ルーも神崎光もいないし、たっぷり楽しむか」

にやり、とシャツを緩めながら俺を真上から覗き込む。
セックスで機嫌取りか。
孝さんなら上等。




「んあっ、あああっんった、かしさっああっ」
「いつもよりっ、激しいな」

フェロモン全開の孝さんは眉を寄せてそう呟く。
俺は孝さんに股がって激しく腰を動かしてる。

「かなめセックス依存症じゃないか? だから苛々してたんだろ」
孝さんもここぞとばかりに腰を突き上げてくる。
ピンポイントで攻められて、俺のちんこはとっくに何度もイっちゃってる。

「あぁ゛っ…ふあったった、二日っんっ、でっああああんっ」
「二日もだろ。普段一日に何回もやるんだから」

俺の腰はもう動かなくなっていて、だけど孝さんは腰を掴んでガンガン突いてくる。

「本当かなめは…淫乱だな」
「んああっちがっあっあっまたイっちゃ、あひっあ゛ぁああああんっ…!」

とりあえず俺の苛々はセックス禁断症状ってことで一件落着。
そして精液を孝さんの腹にぶっ放してぷるぷる快感に震えてるところへ、

「おはよー」

ルーが事務所に入ってきた。
光さんを腕に絡ませて。

「んっ…おは、あああんっちょっ孝さっんうっ」

依頼主が来たのに、仕事と線引きの厳しいはずの孝さんがまた腰を揺すり出す。
焦る俺。
だって光さんに見られたくない。

「わーセックスしてる。いいなー」

俺が気にかける当の本人はただ楽しそうにルーと俺を交互に見る。

「俺も交ぜてよー」
「えーじゃあ光もー」

ルーたちの呑気な言葉に孝さんはさっと赤いカーテンを閉めた。

「あのヘタレに見せつけてやろう」

俺の耳元で息荒めに囁く。
孝さんの優しさに触れた気がして俺は思いきり孝さんを抱き締めた。







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