02


謎は解けた。
けどせっかく高級ホテルに泊まれるんだから俺たちは孝さんに見つからないように注意深くホテルを楽しむ。
雰囲気で味も分からないディナーを食べて俺たちはウキウキとプールに向かった。

「夜のプールっていい感じだね」

野外プールは外灯が映える。
夜だからか人の少ないプールはなんともロマンチック。
男でも思っちゃくらい。

「ルーって泳げるの?」
「んー見学専門」

プールのフロントで借りたローブを羽織ったと思ったらすぐサイドの椅子に寝転がった。

「にしてもかなめ気合い入ってるね」
「セクシーっしょ。このビキニ姿でどれだけの野郎を落としたやら」
「ちょーエロい。勃ちそ」

にやにやしてるルーは放って俺はさっさとプールに入った。
気持ちいい。
水泳をやってたからか、やっぱりプールは落ち着く。
競泳プールじゃないからぷかぷか浮かんでいるだけだけど。

「…うぇっ?」

ポーっとしていると盛大に顔に水がかかった。
驚いて慌てて立つと、

「申し訳ありませんっ。大丈夫ですか?」

何ともご丁寧な青年がプールで頭を下げてる。
水面に顔面つきそうだし。

「全然大丈夫っす。俺ボーっとしてたから、すいません」

俺がそういうとやっとで頭を上げた青年。
あれ、この人見たことある。

「ラウンジのホテルマンさん?」
「はい、高橋様。従業員の身分なのですが、お客様の少ない夜に入らせていただいてます」

ああ、あの素敵な笑顔だ。
裸だからだいぶ印象が若々しいけど。

「仕事終わったなら別にそんなかしこまらなくても、俺堅いの苦手だし」
「ああすいませんっ。努力します」

どうやら敬語が身に付いちゃってるんだな。
俺はまたぷかぷか浮いた。

「プール好きなんすか?」
「はい、気持ちいいですよね」

夜空が広がっていた視界が、いきなりホテルマンでいっぱいになる。

「高橋様は…誰かと来てるんですか?」

覗き込んでくるホテルマン。
よく見ればルーとそんな変わらない歳かも。
俺はルーが寝転がっている椅子があるであろう方向を適当に指した。
今はルーの位置とかそんなの重要じゃない。

「彼氏?」
「…仕事仲間っす」

嘘はついてない。

「じゃあ、」

あたかも偶然を装って俺のちんこに一瞬触れた。

「私と…どうですか?」

ほらほらほら。
ビキニ姿で落とした男は数知れず。
素敵な笑顔のホテルマン。
俺は迷わず頷いた。





「あっあっあっ、ああんっ、ああああっんやぁっ」

プールから続く人工的な綺麗な森。
ホテルの裏側に繋がっていて人が来ない場所。
なんたって従業員のお墨付き。
ビキニを尻側だけ下にずらし、立ちバックでガンガン突かれる。
ちんこはビキニの中で窮屈に勃起してる。

「ああんっおねがっ脱がしっあひあっんあんあっ」
「ビキニにくっきり浮き出て…はあ、こんなにエロいのに、脱がすわけないでしょうっ」

なるほど。
恐らくプールが好きなんじゃなくてビキニ萌えだなこいつ。
ビキニ越しに形に沿って撫でる手つきがすんげえヤラしくて。
俺はビキニに染みを作った。

「はあ、ビキニ濡らして、なんて淫乱な、」
「やああんっいっ言わなあっああんっやあっ、ああやめっぐりぐりっ、ひゃあああっ」
「先っぽぐりぐりされるの気持ちいいんですか、生地が擦れて、気持ちいいんでしょっ」
「うんうんっきもちっいいっいいよおぉっ、あっあっあっあひぃっイっちゃ、いそ、…っああああっ」

俺はビキニの中で呆気なく果てた。
続けざまにホテルマンもイって、精子やらガマン汁やらでぐちょぐちょになったビキニを脱がした。

「最高でした高橋様。また当ホテルにご宿泊くださいませ」

ボヤける意識の中で、ビキニを持って一人でどっかに行ってしまうホテルマン。
洗いにいったのかと思いきや一向に戻ってこないホテルマン。
おいおい俺裸じゃん。
何とも絶望的な状況に俺は焦る。
戻るにも戻れない。
ローブ着てくればよかったと今さらに後悔する。
ビキニ泥棒で訴えてやろうかな。

「…かなめ?」

その時、暗い人工森から誰かが俺を呼んだ。
ああ、この声は。

「…孝さん」

絶望的な状況に変わりはなかった。






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