小説 | ナノ
悪いのは、



ただエロが書きたかった。それだけ。







「つ、つがるぅ」

はふはふと荒い息を吐きながらサイケは腰を揺らした。摩擦で赤くなったサイケの尻の孔は、ぐぽぐぽと音を立てながら俺の性器をくわえこんでいる。最初は指すら入らなかったそこも、今では性器を挿入しないと達せなくなった。先ほど出した精液が空気と混ざり、泡を作りながら孔から溢れている。

「う、にゃあっひろげ、ないでぇ」

くちくちと溢れた精液を戻すように隙間からは指を入れると、サイケは泣き始めてしまった。それが痛いだとか、嫌悪からじゃないのはよく知っている。サイケはよく泣く。それはもう子どものように簡単に。
特に気持ち良すぎるとどうしていいのか分からず、泣いてしまうようだ。その目は、普段と違う色を浮かべていた。

「サイケ、舐めて」
「んぅっ」

さっきまで中に入れていた指をサイケの口元に押し当てると、赤く小さな舌で必死に舐めてきた。
その舌を指で挟んで引っ張ると、俺の腕に唾液が伝った。

「あふ、うぅ」
「可愛い……」

息苦しいのか手をバタバタさせていた。舌から指を離すと数回咳き込み、同時に中を強く締め付けた。俺の上で必死に腰を揺らしながら喘ぐ姿は本当に可愛い。その姿を見て、中に挿入している自分の性器が大きくなるのを感じた。

「や、やぁ……っ!おっきく、しない、で」
「どこに出して欲しい?」
「なか、なかがいいっあついの、なかに……」
「ん、分かった」
「ひぅぅっ!」

サイケを見上げるのも悪くないが、見下ろす方が好きだ。足を広げさせてゆっくり引き抜くと、背中を仰け反らせて悦んだ。胸元で尖っている乳首を口に含む。ぴちゃぴちゃとわざと音を立てると、サイケは嬉しそうに笑った。

「あ、きもちぃ……つがる、いいよぉ」

薄くて平べったい胸は、大きく上下している。赤くなった乳首も、先走りで濡れた腹も全部可愛い。腹に付きそうなほどになっていた性器を掴んで、上下に擦る。先端に爪を立てると、サイケは一際大きな声を上げた。

「ひゃ、あぁ……っ!」

サイケの性器から、勢いよく精液が飛び散る。それは俺の顔も汚した。目の近くについたのを拭おうとしたら、サイケに顔を両手で掴まれた。

「あ……つがる、ごめんね?」

そのままサイケの顔が近付いてきて、俺に付いた精液を舐めとった。必死に舐める姿は可愛くて、それでいていやらしい。汗で濡れた前髪を掻き分けてやると、サイケはまた笑った。唇と舌に、白い精液をつけながら。それを舐めとろうと舌を伸ばす。するとキスしてもらえると思ったのか、サイケは舌を絡めてきた。

「んぅ……ん、あぅ……」

そのまま腰を動かすと、首に腕が回された。ぐちゅりと下半身からは濡れた音がする。口内には少し苦い味が広がる。甘いものばかり食べれば、精液は甘くなるのだろうか。
肩を掴んでこれ以上入らないというくらい奥に押し込んで、溜めていたものを出した。キスをしていたから、サイケの声があまり聞こえなかった。それが凄く残念だった。

「ふぁ……は、あ……」
「ごめん、苦しかったな?」

口の端から唾液を滴ながら、サイケはぼーっとしていた。額や頬に

「あ、あのね……つがる」

サイケの足が、俺の腰に絡み付いた。サイケの唇が耳元に寄せられる。熱い息がくすぐったかった。

「も、いっかい……だめ?」

荒い息づかいの合間に聞こえた言葉に、自然と俺の口角は上がった。サイケは申し訳なさそうに目を伏せる。恥ずかしいのか、目には涙が溜まっていた。

「え、えっちで、ごめんなさい……」
「……別にいいよサイケ」

サイケは悪くないよ。そうしつけたのは、俺なんだから。





















オチなんてない。

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