小説 | ナノ
ふたり遊び・後




ベッドサイドにあるテーブルの引き出しから、この前通販で買ったモノを取り出す。箱に入ったままのそれはパッケージからして普通の店には並べられないだろう。

「なぁに……それ……」

少し息をはぁはぁさせながら、サイケはうつろな目で俺の手を見つめた。正確には俺が手に持っているもの。

「男同士で使うなんて、まぁないだろうね……」
「……?」

俺がこの前買ったのは両端にディルドのついてる双頭バイブだ。もちろんサイケとするために買ったもので、普通サイズじゃ物足りないと思って大きめなのを買ってみた。

「ほら、舐めてみなよ」

口元に持っていくと、サイケは小さな舌で必死に舐めた。目をつぶってるから津軽のとでも重ねているんだろう。サイケに足を開くように言うとさっき散々弄ったそこが曝される。
ローションで濡れたそこは、くぱくぱと動いていた。唾液で濡れたバイブを穴に宛がう。

「ひぁ、あっあぁっ」
「ちょっと、太いかな……」

ゆっくりながらも連日津軽のを受け入れているそこは、ずぶずぶとローションの滑りを借りてサイケの中に入っていく。

「う、ひぃ……イザヤ、あ、これ、へんな、のっ」

ガタガタ震えながらサイケは怖い怖いと泣きわめいた。普段もっとでかいの突っ込んでもらってるくせに。全部挿入し終わる頃には、ひぃひぃ言いながら腰を揺らしていたけど。

「にゃ、なか、こしゅってる、よぉ」
「……ちんこ2つあるみたい」

腹に付きそうなくらい勃起しているちんこと、尻から見えているバイブ。サイケが身体を動かす度にその二つは揺れる。顔をぐちゃぐちゃにしながら、いつの間にか自分で乳首を弄り始めてた。

「あのさぁ、俺も入れたいんだけど」
「あ、う……ごめんなさ……」

口からだらだらと涎を垂らしながらサイケは身体を起こした。動く度に中を擦るそれに耐えながら、仰向けに寝転がっている俺の穴に挿入していく。

「うぁ……あ、あぁっ」
「ひゃうっ」

膝が震えたからか、サイケは俺の上に倒れ込んできた。別に重いわけじゃないけど、耳元でひぃひぃうるさい。
中に入ってくるバイブはやっぱりシズちゃんのより小さく感じた。それでも前立腺に当たると気持ちよくて、思わずサイケの身体を強く抱き締めた。

「きもちぃの?いざやくんも、おしり、いいの?」
「あっまだっ動くな、ばかぁ」
「らって、きもちぃんだ、もん」

もうほとんど話を聞いていないサイケは、身体を揺すってバイブをもっと奥に入れようと必死だ。どちらかが動けば相手にも振動が伝わった。

「なか、ぐりゅぐりゅ、してるっ」
「あっうぁ、そんなとこ、ひぁぁっ!」

ぐりぐりと前立腺を強く擦りあげられる。お互いの身体の間で擦れる性器からもぬちゃぬちゃと音がした。思わずサイケの頬に口付けると、少ししょっぱい味がした。そのまま唇にもキスしようとしたら、思いっきり顔を押し返される。

「らめぇ…おくちの、ちゅう、は…つがるだけ、なのぉ」
「そうか、よっ」
「やぁぁぁっ!」

別に悔しいわけじゃないけど、少し腹が立った。俺の上に乗っかっていたサイケの身体を突き飛ばすと、そのままベッドの上に仰向けに倒れてしまった。
その勢いで抜けてしまったバイブをもう一度挿入する。俺は身体を起こしたままだから、サイケに俺が突っ込んでるみたいに見えた。

「ふにゃ、あぁっああっ」
「サイケ、これね、動くんだよ……そんなことしたらどうなるか……」
「やだ、も、きもちいのこわい、よぉ」

バイブから延びているコードを手繰り寄せると、リモコンが手に当たる。まだ実際に動かしてみたことはない。どんな動きをするんだろうか。サイケはうつろな目でリモコンを見ていた。

「一緒にもっと、気持ちよくなろっか……サイケ」
「は、う……あ、あぁ……」

リモコンのスイッチを一気に強にする。その途端バイブは普通の性器にはない動きをして、中をぐちゃぐちゃにし始めた。普段突かれることがない場所にも当たって、目の前がちかちかした。

「やぁ、ああ、つがる、やぁ、なか、ぐりゅぐりゅって、あ、おくに、あたるのぉっ!」
「すご、ひあぁ、あ、そんな、、あぁっ!」

お互いの性器を合わせて握り込むとサイケは足を俺の腰に絡めてきた。俺がサイケの腰に打ち付ける度に、自分の中に入っているのもより深く抉る。
サイケとのこれはセックスなんだろうか。俺は遊びだと思ってる。絵本を読んだり、積み木で遊ぶのと同じ。

「は、あぁ、いざ、やぁ、ひぅぅっ!」
「う…あ、んっああぁっ!」

思わず性器を掴んでいた手に力を込めてしまって、身体を震わせてほぼ同時に射精した。二人分の精液はサイケの身体を白く汚した。まだ中で動いていたバイブのスイッチを切る。
お互いの荒い息が部屋に響いていた。腹に飛び散った精液を指ですくって遊んでいると、サイケも真似して遊び始めた。

「サイケ」
「ん……」

口元にお互いの指を近付けて絡まる精液を舐め合った。口内に広がる味はシズちゃんの濃いのとまた違う。

「……津軽には、内緒だからね……」
「……シズちゃんにも、ないしょ」

サイケは楽しそうに、口元を白く汚しながらクスクスと笑う。やっぱりこいつ、俺にそっくりだ。

















前半楽しくなっちゃって、双頭バイブが生かせませんでした。
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