小説 | ナノ
誰も知らない


義父静雄×臨也です。エロ注意。






俺がまだ小学校低学年の頃、母親が見知らぬ男を連れてきた。俺に父親という存在がなくなってからそう経っておらず、俺は悲しみにくれる母親をただ見ていることしかできなかった。久しぶりに見た母親の笑顔は素直に嬉しかった。男は優しそうに笑って俺の頭を撫でた。

『今日から俺が新しいお父さんだ。仲良くしような』

そう彼は言った。また父親ができるという不思議な感覚に違和感を覚えながらも俺はその男に差し出された手を取った。自分がこの男のせいで狂うとも知らずに、その時の俺は新しい父親にどこか気恥ずかしい気持ちさえ抱いていた。
その男が本性を現すのにそう時間はかからなかった。俺の家は当時ではまだ珍しかった主夫だった。母親が仕事に行き、父親が家事をする。必然的に俺は義父と過ごすことの方が多かった。
まず俺は一人で外に行くことを制限された。学校の帰り道に寄り道することも許されない。理由を聞くと義父は笑顔で大切な臨也が危ない目にあってはいけないから、と答えた。確かにそのとき子どもを狙った事件が度々ニュースで流れていた。過保護すぎるんじゃないかと思ったが、俺は素直に従った。俺は義父の前では良い子でいようと努力していた。良い子にしていれば可愛がってくれる。前の父親のように突然いなくなることもない。そう考えていた。

外出と同じくして生活のほとんどを共有するよう言われた。食事を一緒に取るのはもちろん、入浴も一緒。母親が仕事で遅い日は同じベッドで寝た。最初は小さいこともあって、むしろ嬉しさすら感じていた。だが成長すれば恥ずかしさや反抗心も芽生える。高学年になり、俺は言いつけを破って放課後友達と遊んだ。きっと無事に帰れば義父も許してくれるだろう。そう、思っていた。

「どうして約束を破ったんだ」

玄関のドアを開けると義父が怖い顔をして立っていた。そして有無を言わさずリビングに連れて行かれる。俺は怖くて何も言えずにいた。黙っていることに余計苛立ったのか、義父は俺の頬をぶった。一瞬何をされたのか分からず、反動で床に倒れたまま動けなかった。傍に立った義父を見上げれば見たことのないような冷たい目で俺を見ていた。

「約束破ったんだ、躾けないとな」

そう言って義父はまだ小学生だった俺を犯した。泣き叫ぶ俺を殴って、逃げようとする腕を縛って。何度謝っても許してくれることも、やめてくれることもなかった。あまりの痛さに意識が飛ぶとまた殴られた。そのあとのことはよく覚えていない。そういえば父親は顔だけは殴らなかった。夢なんだと必死に言い聞かせる俺を裏切るように、次の日また犯された。助ける人なんていない。何も知らない母親は、新しい父親と仲良く留守番するのよと言うばかりだった。


玄関の扉を開けようとすると鍵がかかっていた。普段はかけないはずなのに今日に限ってかかっているのは、偶然ではなく意図してやっているのだろう。震える手を必死に動かしてポケットから出した鍵で開ける。転がるように玄関に倒れ込み、必死に息を吸う。学校は拷問だった。いつもは唯一の安心できる場所が、一秒でも早く帰りたい場所だった。もしかすると自分にもう休まる場所なんてないのかもしれない。上がる息を落ち着かせようと肩で息をしていると、リビングに続く扉が開いた。

「おかえり、臨也」

そう言って微笑むのは、数年前に母親が再婚した男だった。静雄という名前通り、母親や外では物静かな優しい男で通っていた。しかし実際は違う。まだ子どもの俺を犯し笑うただの犯罪者だ。床に這いつくばる俺を見下ろすと、一瞬にして表情が変わった。またあの嫌な時間が来るのだと感じて、足が震えた。

「朝、したところ……」
「くだらねぇこと言ってねぇで、早く玄関の鍵閉めて服脱げよ」

拒絶したところで意味はない。リビングに入ると義父は苛立ったように俺をソファに突き飛ばした。いつまでも動こうとしない俺に義父は怖い顔をして胸ぐらを掴んできた。そういえばもう怒った顔しか見たことがない。昔は笑ってくれることもあったのに。

「自分で脱げねぇなら俺が脱がしてやろうか」
「やる、やります」

そう言ったのに義父は脱がしにかかってくる。もうどうにでもなればいいと抵抗する気も失せてしまった。引き千切るような勢いでベルトを外され、下着をはぎ取られた。露わになった下半身を見て、義父は鼻で笑った。

「あぁ?なんだこれ」

性器には紺色のハンカチが巻かれている。朝家を出るときすでに先走りでぐちゃぐちゃになった下半身を隠すためにした。下着は濡れているが、ズボンまで何とか汚れることはなかった。

「母親からもらったハンカチ精液まみれかよ」
「だって、そうしないと……ばれる、から」

誰かにばれなければいい。家でいくらこの男に嗤われようと構わない。すべて脱ぎ終わると着ていたものを遠くに投げられる。周りに身体を隠すものは何もない。俺の裸なんてこの男にとっては何の意味もない。一日中裸でいろと言われたこともある。ベッドから降りるなと言われるなんてしょっちゅうだ。

「後ろ向いてケツ見せろ。ちゃんと自分で穴拡げてな」
「ふ……うぅ……」

嫌だと言えばもっと酷いことをされる。ソファーの背もたれに寄りかかりながら義父に尻を向ける。そこからはピンク色のコードが伸びていた。朝起こされたと思えばいきなりフェラするように言われ、終わったと思ったらとんでもないものを突っ込まれた。前の晩も犯されていたせいで尻の穴は拡がっていた。だから小型のローターくらい簡単に入った。それを帰ってくるまで絶対に抜くなと言われ、学校に行かされた。やっと抜いてもらえるのだと少しだが安心していると、腰を痛いほど掴まれ一気に奥まで挿入された。

「いあぁっ!」

慣らされているとはいえ、まだ中学生の俺の身体に大人の性器は大きすぎる。第一そこはそういうことのために作られていない。中に入っていたローターが奥を突く。気持ちいいのか痛いのか、もう分からなかった。ただ早くこの時間が終わればいいのにと思った。ほぼ毎日男の性器が出し入れされているそこは赤く腫れている。

「あ、あぁっ!動かさない、でっ」
「臨也は乳首弄られんのも好きだよなぁ?」
「ひうぅ!」

乳首を摘ままれたと思ったらそのまま周りの肉ごと引っ張られる。それは気持ちよくさせるとかではなく、ただ俺が痛がるのを見て楽しんでいるだけだった。

「やぁ、あ……おかぁ、さん」

無意識に母親を呼ぶ。何も知らない母親は、俺と義父が仲がいいと思っている。だからこそこうして二人だけにして自分は仕事中心の生活。それを恨んだことはないと言えば嘘になる。だがもう他に助けてくれそうな人は思いつかなくなっていた。

「いいこと教えてやろうか臨也」
「な、に……」
「今日は母さん帰ってこないらしいぞ」
「な……何で?」
「新しい企画任されたらしくてな、しばらく忙しくて泊まり込むってよ」

サァっと血の気が引いていく。母親は忙しいながらも毎日帰宅していた。母親が家にいるとき、この男は目立ったことをしない。たまに玩具を突っ込まれたままにされることはあったが、犯されることはなかった。それさえもなくなってしまえば、俺は本当に一日中犯されることになる。

「嬉しいだろ、なぁ?」
「うれしく、ない……そんなのっ」
「これから朝も昼も晩も、暇さえあれば俺に犯してもらえるんだからな」
「や……やだ!そんなの嫌だぁ!うぐぅっ」
「今さら何言ってやがる。男に犯され続けたお前はずっとこのままなんだよ」
「お母さんや、警察に……」
「したきゃしろよ。そうなったら周りはお前のこと、そういう目で見るだろうな。ケツにちんこ突っ込まれて悦ぶ男なんだってな」

俺は自分が我慢して母親が幸せになるのなら諦める気でいた。だがもう耐えられない。母親は俺とこのとこが仲がいいと思っている。心のどこかでいつか気付いてくれると信じていたが、それも無駄なことだった。この男は最初からそのつもりだったんだ。俺には逃げ道が残されて理ないと知っていた。

「う……うぅ……」
「泣くなよ鬱陶しい」
「う、あぁ、ああっ!」

頬をぶたれて、口の中が切れてしまった。嫌な味が口の中に広がる。血の混じった唾液を口から垂らしながら、もう何も考えたくないと思った。気絶でもすれば楽になれるだろうか。そんなことをしても殴って起こされそうだが。

「やっぱり再婚したのは正解だったな。現にお前をこうして好きにできるし、無理矢理犯すのも同じ屋根の下ならやりやすいだろ?」

楽しそうに義父は笑った。俺の髪の毛を掴んで乱暴に腰を動かしながら。中に出しても処理をするのは自分。ドロドロした白濁を見る度に吐き気がした。一番気持ちが悪いのは、犯されて射精する自分だったけど。

「そろそろ離婚も考えないとなぁ。もちろんお前の親権は俺になるようしてやるから」

そんなこと簡単にできるわけがないと思ったが、この男ならやりかねないだろう。そうなるくらいなら、いっそのこと消えてしまったほうがマシかもしれない。

「これからずっと、俺と一緒で嬉しいだろ?」
「う、あぁ……く、うぅ……」

耳元で囁かれて嫌悪感からソファに爪を立てる。自分はきっともう逃げられない。助けてと伸ばした手は、義父に掴まれるばかりだった。






















臨也が欲しくて義父である静雄は両親を離婚するよう仕向けて、弱っている母親を言いくるめて再婚したという流れまでは書けなかった……!
すばらしい企画ありがとうございました!ふっふー!
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